◆即位の日とは?
即位の日とは、皇位継承者が天皇として即位する儀式、いわゆる即位の礼※が行われる日を記念日として特別に国民の祝日にした日のことです。
(※剣璽等承継の儀・即位後朝見の儀・即位礼正殿の儀・祝賀御列の儀・饗宴の儀の5つの儀から成る国事行為)
今回の即位の日の日付は2019年5月1日。
元号の令和も、この日から実施されました。
天皇の生前退位に基づき、2019年5月1日から、皇太子が新たに天皇として即位することになりました。
そのため、即位の礼が行われる5月1日を、特別に国民の祝日にすることで、ゴールデンウィークを10連休にするという計らいもあり、即位の日が作られたのです。
ただし、2019年のみの特別な祝日なので、2020年以降の5月1日は祝日になりませんのであしからず。
まあ、数十年先に、再び生前退位が行われるようなことがあれば、再び5月1日が即位の日になる可能性はあるかもしれませんが…。
いずれにせよ、かなり先の話ですね。
ちなみに、即位の礼に関する行事が行われる日は、法律※で国民の祝日となります。
(※天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律(平成30年12月14日公布・同日施行))
なので、この先、即位の日が訪れた場合、5月1日じゃなくても休みになります。
■なぜ5月1日だったのか?
天皇の即位や元号の始まりは、
「年度の始まりの4月1日からの方がキリがよくて良いんじゃないのか?」
と思った人も大勢いると思います。
しかし、主に以下の理由で5月1日からになりました。
- 1月~3月にかけては皇室の大事な行事が特に多い。
- 新天皇が即位する前に、まず現天皇の退位のための儀式をしなければならない。
- 新元号を決めなければならない。
- 年度の始まり(4月)は、政府だけでなく国内が色々と忙しい。
- 5月1日に即位の礼を行い、特別に祝日にすることで、GWを10連休にすることができる。
以上、こんなところですね。
もっと細かくて複雑な事情もあると思いますが、とにかく年始~4月にかけては皇室や国内が慌ただしい時期なので、GW中の5月1日にしたといったところでしょうか。
なにはともれ、一時的にしろ、休みが増えるのは嬉しい限りです♪
■即位後朝見の儀でのお言葉
即位後朝見の儀(そくいごちょうけんのぎ)とは、即位の礼の内のひとつで、剣璽等承継の儀(三種の神器を受け取り、正式に天皇になる儀式)の後に、新しく即位された天皇陛下が国民に対してお言葉をくださる式典です。
天皇陛下が、即位後朝見の儀で述べられたお言葉は以下のとおりです。
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「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します。」
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陛下は、自分自身の研鑽に励むとともに、常に国民のことを思い、国民に寄り添うことを誓われたのです。
そして、日本だけでなく、世界の平和すらもお考えくださりました。
外交を通して、グローバルな知識と見解をお持ちの天皇陛下らしいお言葉でしたね。
ありがたいことです。
平成同様、令和も戦争の無い時代であることを切に願うのみです。
あ、災害もできれば無い方がいいですね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目