【お盆 法事 お彼岸】仏壇にお線香をあげる時の正しい作法

法事の際、仏壇にお線香をあげる機会も少なくないと思います。

そこで今回は、仏壇にお線香をあげる時の正しい作法についてチェックしてみました。

基本的な作法の流れは以下のとおりです。

  1. 仏壇の前に正座して一礼。
  2. お供え物を仏壇の前に供える。
  3. ろうそくに火をつける。
    (既に火がついている場合と電気式の場合は不要。)
  4. 線香に火をつける。
  5. 手を合わせて一礼する。
  6. (リンを鳴らしてお経を唱える。)
    (その宗派のお経を知っている場合のみ。作法は宗派によって様々。)
  7. ろうそくの火を消す。
    (電気式の場合は不要。)
  8. 最後に一礼して下がる。

基本的な流れはこんなところですね。

それぞれの作法の詳細に関しては、リンク先をご覧ください。

 

■【1】仏壇の前に正座して一礼

仏壇の前に正座し、一礼します。

手を合わせる必要は特にありませんが、場の雰囲気や流れ的に手を合わせた方が良いと思う場合は手を合わせても良いでしょう。

 

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■【2】お供え物を供える

お供え物を仏壇の前に供えます。

このとき、自分から見て字が読める向きに置きます。

こんな感じ↓

これは、お供え物で故人を飾るという意味合いと、また、お供え物は、仏様が皆へ分かち合うものだという意味合いもあります。

なので、仏壇にお参りする人から見て、普通に字が読める向きに置くのです。

 

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■【3】ろうそくに火をつける

ろうそくに火をつけます。

ご家庭によっては、電気式のろうそくを準備している場合もあります。

その場合は不要です。

 

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■【4】線香に火をつける

ろうそくにつけた火を使って、同じように線香に火を灯します

(ろうそくが電気式の場合は、この手順からになります。)

ろうそくの火線香の先を当てるだけで火がつきますので、意外とスムーズに行えます。

線香の役割は、仏様や故人に良い香りを届けることです。

線香の煙が、ほんのり良い香りがするのは、そのためなのです。

ちなみに、宗派によって、線香のあげ方と本数が違うケースがあります。

以下の宗派を例として挙げておきます。

  • 浄土宗
    線香の本数:1本
    線香の立て方:普通に立てる
    (または、1本を半分に折る寝焼香の作法もあり)
  • 浄土真宗
    線香の本数:1本を香炉の幅に合わせて折る
    線香の立て方:火のついている方を左にして寝かせる
  • 曹洞宗
    線香の本数:1本
    線香の立て方:普通に立てる
  • 真言宗
    線香の本数:3本
    線香の立て方:上から見て正三角形になるよう立てる
    (奥に1本、手前左右に1本ずつ立てる)
  • 天台宗
    線香の本数:3本
    線香の立て方:普通に立てる

こんなところですね。

余談ですが、線香の形をした電気式のものもありますが、それが準備されるケースは極めて稀です。
(屋内撮影現場など、火気厳禁の場所で見世物用として使われることがある)

故人や仏さまに香りを届けるのが線香の意味です。

なので、電気式の線香を使うことは、意味がないことだと言えます。

 

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■【5】手を合わせて一礼する

手を合わせて合掌し、目を閉じて一礼します。

最初の一礼よりも少し長めの時間で行います。

時間は特に決まっていませんが、長くても約10秒程度でいいと思います。

要は仏様や故人への気持ちです。

 

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■【6】リンを鳴らしてお経を唱える

リンを鳴らした後、合掌しながらお経を唱えます。

この作法は、必ずしもする必要はありません

その家の宗派のお経を知っていてお経を唱えたい場合のみ行うといいでしょう。

リンは、お経を唱える前と後に鳴らすための、合図のための道具だそうです。

「これからお経を唱えますよ」
「お経が終わりました」

という合図で、チーンと鳴らすのです。

ちなみに、リンの鳴らし方(回数・タイミングなど)は、宗派によって異なる場合があります。

ですので、実践される予定の方は、必要に応じて事前に調べておくと良いでしょう。

なお、お経が読めなかったとしても、必ずしもリン鳴らしちゃダメというワケではありません。

リンの音色は美しいものとされ、極楽浄土まで届く言われている音色です。

なので、仏様や故人を思って鳴らす分には良しとされています。

悪い雰囲気になることはないので、家の人は大目にみてくれるでしょう。

 

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■【7】ろうそくの火を消す

ろうそくの火を手であおいで消します。

注意!】ロウソクの火を消すときは、
口で吹き消してはいけません!!

人間のは、仏教では不浄とされていますので、息で吹き消すと、仏様や故人に失礼にあたります

必ず、手であおいで消しましょう。

火消し用の仏具(ろうそく消し)があれば、それで消すのが一番です。

↓ろうそく消しはこんな感じ

ろうそく消しは、丸いキャップのような部分を火に被せるようにして使います。

これで、簡単に火を消すことができます。

便利な道具があるもんですね。(笑)

 

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■【8】最後に一礼して下がる

仏壇に一礼して、その場から下がります。

礼に始まり、礼に終わるのが法事ですが、特に手を合わせる必要はありません。

頭を軽く下げるだけでOKです。

 

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■まとめ

  • 仏壇の前に正座して一礼する
    (手は合わせても合わせなくても良い)
  • お供え物を置く
    (字が普通の方向に向ける)
  • ろうそくに火をつける
    (電気式の灯りの場合は不要)
  • 線香に火をつける
    (ろうそくをつけた火を利用すると早い)
  • 手を合わせて拝む
    (最初の一礼よりも長めで)
  • リンを鳴らしてお経を読むのは特に不要
    (仏壇の家の宗派のお経を読める人だけ行う)
  • リンを鳴らすだけでも悪くはない
    (知らずに鳴らす人がいるのも事実)
  • 最後に一礼して下がる
    (特に手を合わせる必要はありません)

以上、こんなところですね。

仏壇に線香をあげる時の作法についてチェックしてみましたが、いかがでしたでしょうか?

意外に細かい作法がありますが、実際にやってみると、それ程難しくありません。

少し意識するだけで、割と自然な流れでできるものです。

仏壇に線香をあげる機会がありましたら、このページを参考にしてみてくださいね!

では、今回はこの辺で。

 

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