神奈川県には県民の日が無く、神奈川県の立庁記念日があります。
神奈川県は首都圏の県の一つで、東京都の南にあります。
神奈川県の位置はここ↓
人口と県の予算は日本で1・2位を争う、まさに首都圏の大都市・横浜であまりにも有名な県ですね。
そんな神奈川県は、元々江戸の一部でしたが、慶応4年(明治元年)に新政府軍によって、神奈川奉行所を接収されました。
その際に横浜裁判所※へと名称変更され、以後、自治の道を歩み始めました。
当時の横浜裁判所は、現在の神奈川県庁に相当する行政機関として機能していたのです。
※名称自体は横浜裁判所→神奈川裁判所→神奈川府→神奈川県と同年中に3度も変わっている。
その日こそ、3月19日だったのです。
神奈川県は、その3月19日を「立庁記念日」として神奈川県の始まりの日としています。
今回は、そんな立庁記念日についてチェックしてみました。
皆様の参考になれば幸いです。
■学校は休日になるの?
残念ながら、休みにはなりません。
県としての記念日には違いありませんが、他の首都圏の県民の日のように公立の学校が休みになることはありません。
なぜなら、
「新たに県民の日を作って学校を休みにしよう!」
という盛り上がりが無いからです。
この先、そういった民意が高まり、神奈川県議会で議題に挙がれば、神奈川県民の日が新たに制定される可能性はあります。
ちなみに、横浜市と川崎市に関しては横浜市民の日(開港記念日 6/2)と川崎市 市政記念日(7/1)があり、それらの日は公立の学校が休みになります。
県としての学校の休みはありませんが、市としての学校の休みはあるのです。
といっても、一部の自治体だけであり、神奈川県内全部の市の記念日で学校が休みになるワケではありません。
学校を休みにするかどうかは、神奈川県では各自治体の教育委員会に委ねられています。
なお、公立の学校が休みになる都県民の日は以下のとおりです。
6月15日 千葉県民の日
11月14日 埼玉県民の日
11月20日 山梨県民の日
11月13日 茨城県民の日
10月1日 東京都民の日
10月28日 群馬県民の日
いずれも首都圏に連なる都県ばかりですが、同じ首都圏の神奈川県は、前述の理由で公立の学校が休みにならないのです。
まあ、春休み、夏休み、冬休みなど、全国的に学校が休みになる月(3月下旬、7月~8月、12月下旬~1月あたま)に県民の日がある道府県は、公立の学校が休みになることは、まずないでしょうね。
■立庁記念日の主な趣旨
立庁記念日の主な趣旨は、公式にはありません。
あくまでも、県の自治の始まりを意味する記念日と便宜上決められただけです。
なぜならば、本当の意味での立庁記念日を明確にすることが難しいからです。
かつての江戸末期~明治の始まりにかけて、神奈川は激動の真っ只中にありました。
幕府が解体され、新政府へと移行する中、神奈川の行政や司法の在り方や、廃藩置県によって県の領域が、次々と変わっていったのです。
なので、様々な観点があり、「どれが神奈川県の誕生の基準なのか?」をハッキリとさせることが難しいのです。
- 事実上の自治が始まった日
- 現在の神奈川県の県域になった日
- 神奈川県という名称になった日
- 廃藩置県が行われた日
など、挙げていくと色々あります。
中には、“神奈川奉行所が設置された日”なんていう、江戸時代にまでさかのぼるという意見まであるのです。
当然、それらの基準によって、それぞれ趣旨も変わってきます。
よって、立庁記念日の公式な趣旨は決められていないのです。
神奈川県の公式HPでも、本当の意味での神奈川県のはじまりを明言することが難しいと書かれています。
あくまでも、便宜上、立庁記念日は3/19と、日にちが決められているだけなのです。
■無料開放される施設は?
無料開放される施設はありませんが、
立庁記念日ということで、以下の施設が割引されます。
鴨川シーワールド
(割引 神奈川県の在住証明書が必要。)
(チケット窓口で「神奈川県民感謝月間」プランを利用する旨を伝える必要あり。)
■日本記念日協会に登録されているの?
神奈川県立庁記念日は、日本記念日協会に認定・登録されていません。
(国の一部である自治体の記念日であるため、民間組織の日本記念日協会に認定される必要は全くないからだと思われます。)
こんなところですね。
無料開放される神奈川県の公共施設などは現在のところ確認されていません。
鴨川シーワールドは千葉県にあるのに、神奈川県の記念日でも割引するんですね。
同じ首都圏だからでしょうか?
では、今回はこの辺で。
■関連項目