■花火の日ってどんな日?
花火の日とは、江戸時代の1733年(享保18年)5月28日(旧暦)※に、隅田川で水神祭りの川開きが行われ、慰霊を兼ねた花火が打ち上げられたことに因んだ記念日です。
(※徳川吉宗の治世時代。現代の暦(グレゴリオ暦)に換算すると1733年7月9日になりますが、旧暦の日付がそのまま現代の暦に当てはめられています。)
この水神祭りの川開きは、享保の大飢饉およびコレラ蔓延で多くの死者が出たため、弔いのために行われたものでした。
しかし、川開きの際に行われた花火の打ち上げが多くの江戸住民に受け入れられ、「両国川開きの花火」として、毎年おこなわれる娯楽の風物詩になりました。
浮世絵師の歌川広重の「名所江戸百景」にも両国川開きの花火の様子が描かれています。
この「両国川開きの花火」の打ち上げが、現在の隅田川花火大会※のルーツです。
(※東京二大花火大会の一つ。もう一つは江戸川区花火大会。)
ちなみに、隅田川花火大会の掛け声の「たーまやー」と「かーぎやー」は、花火師の屋号「玉屋」「鍵屋」を応援するための掛け声がルーツであり、玉屋と鍵屋は「両国川開きの花火」で花火の技術を競い合ったライバル同士だったのです。
つまり、「たーまやー」と「かーぎやー」の掛け声は「両国川開きの花火」で誕生した掛け声だったのです。
それが日本各地の花火大会でも、観客から叫ばれるようになったのです。
■提唱・制定者は?
花火の日の制定者は不明です。
■日付の理由は?
日付の理由は前述のとおりです。
■日本記念日協会に登録されているの?
花火の日は、日本記念日協会に認定・登録されていません。
ちなみに、8月1日にも同名の「花火の日」がありますが、こちらも日本記念日協会に認定・登録されていません。
こんなところですね。
今回は、隅田川花火大会のルーツを知ることができました。
慰霊のための花火が定着したんですね。
切っ掛けはともかく、花火は美しいものです。
現代では、夏だけでなく、冬でも花火が打ち上げられます。
大規模なセレモニーやイベントでは欠かせない存在になっているんですね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目