どちらも日本の食卓には欠かせない料理ですよね。
普段何気なく食べている2つの料理。
から揚げとフライドチキンの違いってわかりますか?
それらの違いはズバリ、
鶏肉に味をつけるか、衣に味をつけるか
です。
「えっ!?骨が付いてるかどうかじゃないの?」
「衣をつけるかつけないかじゃないの?」
「どの店で売るかじゃないの?」
「結局同じじゃないの?」
などと思う人も多いんじゃないかと思います。
実はどれも違うんですね。(笑)
■から揚げは鶏肉に味をつける
から揚げの場合は、
鶏肉を醤油に浸して肉そのものに下味を付けてから、衣を少しつけて揚げます。
(衣自体には、基本的には味をつけません。竜田揚げも同じです。)
↓竜田揚げ
大正以前から、鶏のから揚げはあったそうですが、当時のから揚げは肉がパサついて固く、あまり美味しくなかったそうです。
そこで考案されたのが、鶏肉を醤油につけてから揚げるという料理法。
鶏肉に醤油をつけることで、醤油の塩分が鶏肉が固くなるのを防いでくれます。
また、生姜も醤油に加えると、生姜の成分で鶏肉が柔らかくなります。
この料理法は、昭和初期頃に誕生しました。
鶏のから揚げとは、日本の食文化が編み出した、鶏肉を美味しく食べる見事な手法※だったのです。
※から揚げの誕生については諸説あるようです。
■フライドチキンは衣に味をつける
一方でフライドチキンの場合は、
小麦粉に様々な調味料(スパイス)を混ぜて衣を作り、肉に衣をつけて揚げます。
この方法を考案したのは、
1830年頃のアメリカの裕福な家庭の使用人たちだと言われています。
チキンは牛肉や豚肉と違って、骨がついていて食べにくく、しかも肉自体のボリュームが少ないので、食卓に出しても残されてしまうことが多々あったそうです。
もったいないですね。
そこで、骨付きの鶏肉を美味しく食べる方法として考案されたのが、衣にスパイスを混ぜて揚げるという方法でした。
スパイスは、油で揚げることで香りが引き立つようになるため、フライドチキンはとても香ばしくなるのです。
フライドチキンは、1830年頃のアメリカに誕生した、鶏の骨付き肉を美味しく食べる方法だったのです。
歴史的にはフライドチキンの方が早かったんですね。
改めて調べてみると、両者には明確な違いがあったんですね。
から揚げとフライドチキンの作り方は、料理レシピのサイトなどを調べてみてください。
まあ、から揚げとフライドチキンの違いを、
「骨がついているかどうかじゃないの?」
と思ってしまうのもわかります。
何しろ、フライドチキンで有名な某企業が、TVCMなどで頻繁に骨付きのフライドチキンを猛烈にアピールしてますからね。
なので、フライドチキン=骨付き鶏肉のフライと思い込んでしまうのも無理はないと思います。
全くもって、イメージ戦略は重要なファクターですね。(笑)
■両方に味をつけた場合は?
ちなみに、
鶏肉に下味をつけた後、
衣にもスパイスを混ぜて衣をつけて揚げた場合はどうなるのか?
その場合は、“から揚げ”でも“フライドチキン”でも、どちらで呼んでもOKです。(笑)
名前を強いて付けるなら、
“から揚げチキン”
とでも言うんでしょうかね。
和洋折衷(笑)
なお、下味をつけた状態で、味のついた衣をつけて揚げると、味が濃くてクドくなってしまう可能性があります。
なので、味付けは肉か衣かどちらか一方にしておいたほうが無難だと思います。
なにはともあれ、
から揚げもフライドチキンも、私たちの食生活には欠かせない料理。
どちらも、じっくり味わって食べてみたいですね♪
では、今回はこの辺で。
PS:
から揚げと竜田揚げの違いは、衣に小麦粉を使うか片栗粉を使うかです。
衣の仕上がり方に違いが出ます。
■関連項目