歩道や私道はともかくとして、
自動車が走る道路は、日本では全部が左側通行になっています。
当たり前と思っていましたが、
よく考えてみれば、別に右側通行でもいいんじゃないかと思うこともあります。
なぜ、日本は左側通行なのか?
その答えはズバリ、
右側通行だと殺し合いが起きるから左側通行にした
のです!!
「ころ…ええええええ!!」
「イギリスを真似したんじゃなかったの?」
などと、驚きを隠せない人も多いと思います。
確かに、明治維新によって日本国内に西洋の文化と文明(自動車など)が入ってきた際に、国内の法律が新たに整備・制定され、イギリスの道路交通法を参考にして道路を左側通行にしたという歴史的事実があります。
しかし日本では、イギリスの道路交通法を参考にする以前、既に江戸時代から左側通行の習慣(マナー)のようなものがあったのです。
江戸時代と言えば、武士が主流の時代。
武士の交通事情を円滑にするために左側通行のマナーがありました。
浮世絵にも左側通行が描かれています。
その左側通行こそが、
「殺し合いが起きないようにするための方法」
だったのです。
ではなぜ、
左側通行が殺し合いを防ぐことにつながるのか?
それは、侍の刀の差し方に理由があります。
侍は、刀を腰の左側に差していました。
で、右側通行で侍が歩いていると、
すれ違った際に侍同士の刀が触れてぶつかってしまうことがありました。
刀は、侍にとって武士の魂の象徴です。
刀同士がぶつかってしまうことは非常に無礼な行為でした。
そうなっては、どちらも引き下がるワケにはいきません。
文字通り、刀を抜いた殺し合いに発展することも多々あったのです。
そんな命に関わる重大なトラブルを未然に防ぐために、左側通行のルールが自然に出来たのです。
侍だって、本音を言えば、刀がぶつかったくらいで命のやり取りをしたくなかったのでしょうね。
(でも、武士のプライドは守りたい…。)
そんなワケで、殺し合いを未然に防ぐために左側通行になったのです。
以上が、日本が左側通行の本当の理由でした。
物騒なことが原因だったんですね。
■世界の左側通行の国々
ちなみに、左側通行の国は世界でも少数です。
大体、以下の国々が左側通行になっています。
- 日本
- UK諸国の一部
(イギリス、オーストラリア、ニュージーランド) - アイルランド
- インドネシア
- マレーシア
- タイ
- バングラデシュ
- インド
- パキスタン
- アフリカの南部諸国
(ケニア、ウガンダ、タンザニア、ザンビア、マラウイ、モザンビーク、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、スワジランド、レソト、南アフリカ) - 南米大陸北東2国
(ガイアナ、スリナム)
こんなろころですね。
大体25ヶ国+その他諸島くらいしかありません。
残りの大部分の国々、百数十以上の世界の国々のほとんどは右側通行です。
つまり、世界では右側通行が主流なのです。
故に、道路事情観点から見ると、日本は少数派の国なのです。
また、西洋諸国に右側通行が特に多いのは、ナポレオン1世が各地に侵攻した際に軍隊に右側通行を命じて徹底させたことが、征服した地域にも影響したからと言われています。
(諸説あるようです。)
確かに、西欧諸国でも島国のイギリスやアイルランドは、ナポレオンの侵攻の影響を受けなかったから左側通行のままだったようですね。
それと同じ理由からなのか、UK諸国の一部の国も左側通行のままです。
こうしてみると面白いですね。(笑)
なにはともあれ、日本は左側通行です。
右側通行して逆走して、事故を起こさないように願うのみですね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目