初詣で神社を参拝する人のために、
主なやり方や作法を、できる限り簡単にわかりやすくまとめてみました。
基本的なやり方は以下の順番のとおりです。
より詳しい作法などは、
各順番の“詳細はこちら”のリンク先をご覧ください。
1・鳥居をくぐる前に一礼する。
詳細はこちら
2・参道の端を歩く。
(道の真ん中は歩かない)
詳細はこちら
3・御手洗で左手→右手→口の順に洗う
詳細はこちら
4・賽銭箱にお賽銭を入れる。
詳細はこちら
5・鈴を鳴らす。
詳細はこちら
6・二礼二拍手一礼する。
詳細はこちら
こんなところですね。
作法の詳細を全部覚えようとすると、ちょっとややこしくて、現地で忘れてしまうかもしれません。
ですが、基本的には、1~6を順番どおり守っていれば作法としてはOKです。
大事なのは礼儀と謙虚さです。
それは人間社会だけでなく、神様の世界でも同じ。
そう考えれば、参拝の作法も理に適っていて、それ程難しいことは無いとわかると思います。
1・鳥居をくぐる前に一礼する。
鳥居から先は神社の領域です。
それはすなわち、神様の領域ということです。
鳥居は神様の家の正面玄関。
そこを何の断りもなく、無粋に通り抜けて入るのは言語道断です。
人の家に入る時も、挨拶や一礼をして入るでしょう?
鳥居の前で一礼をするのは、それと同じことです。
しっかりとお辞儀をしてから鳥居の中に入りましょう。
ただし、入る時には
- 鳥居の真ん中ではなく
右か左の端を通って入ること。
鳥居は、神様の家の玄関ということだけでなく、通り道でもあります。
神様の通り道のど真ん中を通っては邪魔です。
なお、左側から鳥居に入る場合は左足、右側から鳥居に入る場合は右足から入りましょう。
人の社会と同じく、
神様の前でも真摯な態度が重要です。
2・参道の端を歩く。
鳥居を入る時と同じく、
神社内の参道を通る時は端を歩きましょう。
真ん中は神様が通る道。
すなわち、神の力が通る道筋。
人間その他が真ん中を通っては邪魔になります。
邪魔する輩には
神様のご利益がありません。
謙虚さが大事です。
3・御手洗で左手→右手→口の順に洗う
お賽銭の前に御手洗(みたらし)で、手と口を洗います。
具体的な方法は以下のとおりです。
1:右手にひしゃくを持って水をすくい、
まず左手に水を掛ける。
2:左手に持ち替え、右手に水を掛ける。
3:再度右手に持ち替えて、
左手をおわんの代わりにして
水を左手に貯める。
4:左手に貯めた水で口をすすぐ。
決して、ひしゃくで直接水を飲まないこと。
マナー違反です。
5:左手に余った水を流して、
ひしゃくを元の位置に戻す。
こんな感じですね。
なぜ手や口を洗うのかというと、俗世間の穢れを祓うため。
神に会うための儀式的なものです。
物理的な汚れを落とすためではないのです。
4・賽銭箱にお賽銭を入れる。
お賽銭を賽銭箱に納めます。
他に特別な作法はありませんが、お賽銭を投げいれるのだけはダメです。
お賽銭箱の前は既に神殿前。
すなわち、神の御前。
無礼な行動はいけません!
5・鈴を鳴らす。
これにも特別な作法はありません。
普通に鈴を鳴らせばOKです。
鈴を鳴らすことは、神様を呼び出す合図だそうです。
ちなみに、鈴を鳴らすことには、魔除けの効果があると言われています。
魔を祓うことで、神様は初めて人間の呼びかけに応えられるということらしいです。
神様は意外と潔癖症で、
対魔力(?)が無いのかもしれませんね。(笑)
6・二礼二拍手一礼する。
これぞ本題!
とても重要な作法です。
具体的には、以下の順番で行ってください。
1:2回深く礼をする。
深々とおじぎをするイメージです。
2:2回拍手をする。
パンパンと手を打つ拍手ですね。
3:1回深く礼をする。
深々と1回おじぎをしてください。
この時に、願い事を念じてください。
ただ願望を願うのではなく、
神様に日頃の生活ができることを感謝しながら、
何らかの“誓い”をする形で願った方が神様は力を貸してくれます。
基本的な努力は自分でしろってコトですね。
ちなみに、願い事を念じる際には、自分の名前と住所も一緒に念じましょう。
せっかく祈っても、どこの誰だか分からない人じゃ、神様でもご利益を授けようがありませんので。
4:立ち去る前に軽くおじぎをする。(省略可)
「失礼しました」的な意味合いでの軽い挨拶程度の一礼です。
これは、省略してもいいと思います。
こんなところですね。
ちなみに、かの有名な出雲大社の場合は二礼四拍手一礼だそうです。
拍手が二回多いんですね。
なぜ四拍手なのかと言うと、5月14日の例祭の時に行う「二礼八拍手一礼」の作法※があり、通常時は、その半分の四拍手だけで良いとしているそうです。
(※八には無限の意味があり、ゆえに八拍手は神様に限りない拍手でお讃えする作法)
出典:出雲大社公式サイトより
■初詣は努力の誓い
いかがでしたでしょうか?
毎年、何気なくやっていた初詣にも、
正しい作法がちゃんとあることがわかりました。
ご利益を全然感じない人は、一度心を入れ替えて、改めて参拝しなおしたほうがいいかもしれませんね。
願いを一方的に神様に押し付けるのではなく、自分で努力して成し遂げることを誓い、その手助けを乞うのが初詣の本筋です。
基本的な努力は自分でするものです。
自分の努力ではどうしようもないところを、神様の助力でなんとかしてもらうのが“ご利益”というものです。
例えば、受験当日に交通渋滞や事故に巻き込まれなかったとか。
試験の問題が簡単だったとか。
そういう、自分の力では左右できないところを神様の助力で救ってもらう。
ご利益というのは、そういうものなのです。
最後にルールというかマナーをいくつか。
- ゴミを捨てない。
- おしゃべりして騒がない。
- 写真はなるべく撮らない。
- ご神木を傷つけない。
こんなところでしょうか。
まあ、常識で考えれば分かることですね。
写真に関しては、神主さんに許可をとれば大丈夫ですが、神殿を真正面から撮るのは神様に対して無礼千万です。
斜め前くらいから、遠巻きで撮影するのがベターでしょう。
あと、神社によってはペット禁止のところもあります。
祀ってある神によるんでしょうね。
ペットを連れて行っていいかどうかは、事前に確認した方が良いと思います。
ホームページを運営している神社なら、ペット禁止かどうか書いてあるかもしれませんので。
皆様も、ルールとマナーと作法を守って、健全な参拝ライフ(?)をおくってくださいませ。
(=´▽`=)
では、今回はこの辺で。
■関連項目