痛いところに手を当てる理由

何かにぶつけたりして、
身体の一部を痛めた時、思わず手を当てますよね。

なぜ痛いところに手を当てるのか?

気になりませんか?

その答えはズバリ、

手を当てることで触覚の方が優先されて痛みがやわらぐから

なのです!

「そういえば、手を当てると少しはマシなような…。」
「え?手を当てても痛いままだよ?」

などと思う人は大勢いると思います。

手を当てても痛いものは痛いのですが、それでも触覚優先されて痛みが軽減されているのは確かなんです。

でもなぜ、痛みよりも触覚の方が優先されるのか?

それは、

感覚優先順位をつけているから

です。

人間には、触覚(触れる)、熱い、冷覚(冷たい)、痛覚(痛い)、運動、かゆみなど、様々な感覚があります。

それらの感覚複数受けた場合感覚優先順位をつけるのです。

優先順位は以下のとおり。

  1. 運動
  2. 触覚
  3. 痛覚
  4. 冷覚
  5. かゆみ

上の順位のとおり、触るという感覚、すなわち触覚は、脳の中では痛みよりも優先順位です。

なので、痛いところに手を当てることで、痛みよりも触覚の方が優先されて脳内で感じるようになります。

そのため、痛みがやわらぐのです。

●具体例

ボールが腕にぶつかる

腕に強い痛みを感じる(痛覚発生)

脳が反射的に腕に手を当てるように運動神経に命令

腕に手を当てる(触覚発生)

脳内に痛覚と触覚の二つの感覚が同時に存在

脳は触覚を優先

痛覚が認識されにくくなる

痛みがやわらぐ

 

以上、こんな流れですね。

脳には、痛みをやわらげる方法を即座に実行できる機能がついているんですね。

ちなみに、他人に触れられても同じように痛みがやわらぎます

他人だろうと自分だろうと、触覚優先されるのは同じだからです。

脳って、意外と単純ですね。(笑)

 

■「痛いの痛いの飛んでけ~」は理にかなっていた!

そういえば子供の頃、転んだりしてケガをしたときに、両親や親切な大人がよくやってくれたお呪い(おまじない)のひとつ、

「痛いの痛いの飛んでけ~!」

なんてのがありました。

これは、医学的に理にかなった対症療法(応急処置)なのです。

それに、ケガなどの処置をすることを「手当て」と言いますよね。

それこそまさに、手を当てると痛みがやわらぐことを示す言葉でもあるのです。

なるほど納得ですね♪

では、今回はこの辺で。

 

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