テレビ番組を見ていると、
画面の上の端っこに、丸かったり四角かったりする小さな窓みたいなやつが出ますよね。
そこに、芸能人やMC、女子アナなどの人の顔が映ります。
あの小窓みたいなやつの名前って知ってますか?
その名前はズバリ、
- ワイプ
と言います。
例えば、こんな感じでも表示されます。↓
ワイプの元の意味は、
“映像を画面の端から端へ切り替える技術“のこと。
(切り替え方は上下左右斜めと様々。)
そこから派生して、画面の斜め上にある小窓のことを”ワイプ“と呼ぶようになったのです。
ワイプの正式名称はコーナーワイプです。
- コーナー=角(かど・すみ)
ワイプ=画面角の小窓
で、コーナーワイプというワケですね。
ちなみに、映像技術のワイプの語源は、英語のwipe(拭き取る・掃除する)から来ています。
自動車のフロントガラスを自動で拭いてくれる棒を、ワイパーっていいますよね。
そのワイパーもwipeから来ているのです。
つまりは、
wipe(拭き取る・掃除する)
↓
ワイプ(画面切り替え時の映像技術)
↓
ワイプ(コーナーワイプ・画面端や角の小窓)
と、変化・派生していったワケですね。
なるほど納得です。( ^ー゜)b
■【考察】ワイプ不要論
ワイプは、スタジオの出演者の顔を映し、VTR映像や生中継を見ている時の表情を視聴者に見せるためのもの。
それはそれで有りだと思うのですが、
現実問題として「必要ないんじゃないのか」という話が出たのも事実。
そのワイプ不要論を語る人たちの理由は、大体、以下のとおりです。
- TVの視聴者が見たいのは、
あくまでも”番組の内容そのもの”であって、
いち出演者の表情ではない。 - ワイプのせいで、
VTRや生中継の映像が一部削られてしまうから邪魔。 - 一部の芸能人が、ワイプを利用して必要以上のリアクションをする(いわゆるワイプ芸)のがウザい。
など。
他にも言い分は多数ありましたが、
これらの言い分を一言に要約すると、
「邪魔だから要らない」
ということですね。(苦笑)
しかし、一部のバラエティ番組では、ワイプの存在が番組の面白さを助長している面もあります。
例えば、バラエティ番組など、面白いVTRを多用する番組では、出演者の表情を積極的にワイプに映しています。
それによって、同じくVTRを(TVごしにではあるが)見ている視聴者に、ワイプに映っている番組出演者との共感の念を感じさせることを可能にしているのです。
(実際には番組自体が収録なので、視聴者側は「リアルで共感している」と錯覚していただけですが、それでも効果があったことには変わりありません。w)
その共感の念こそが、番組を「面白い」と感じさせることを助長し、高視聴率獲得の要素の一つとなっていたのです。
そういうことがあるからこそ、
特にワイプが必要ないようなニュース番組でも、当たり前のようにワイプが使われるようになりました。
今後、ワイプは、形や名前を変えることはあっても、存在自体がテレビから消えることは無いでしょうね。
まあ、個人的には、ワイプはあってもいいと思います。
ですが、ニュース番組のような、情報そのものをメインにしている番組ではワイプは特に必要ないと思います。
ワイプがあると面白いのは、お笑い関係のバラエティなど、「”出演者がメイン”の番組」だと思います。
VTRや生中継を見て感じている芸人の表情は、やっぱり面白いですからね。(笑)
(リアクションがワザとらしい人もいますがww)
では、今回はこの辺で。