皆さんご存知のとおり、
その雨が降る時期を梅雨(つゆ)と言います。
梅雨とは、別の言い方をすれば、日本独特の雨期(うき)の名前ですね。
名前はともかく、
なぜ梅雨の時期に雨がたくさん降るのか?
不思議に思いませんか?
今回は、梅雨に雨がたくさん降る理由をチェックしました。
皆様のお役に立てれば幸いです。
■梅雨のしくみ
梅雨は、梅雨前線から降る雨のことを言います。
梅雨前線は、横長の雲のかたまりです。
横長といっても、日本列島をすっぽり被さることが出来るほど巨大な大きさです。
そんな大きな横長の雲がどうやってできるのか?
その仕組みは以下のとおりです。
- 春の終わりから夏の初めごろに、
日本の東西南北の空に高気圧の気団(空気のかたまり)ができます。
↓ - それらの高気圧の気団に空気が押されると、低気圧とともに雲が日本の上空に集まりはじめます。
↓ - やがて、集まった雲は一つの巨大な帯状の雲になります。
そんな感じで、日本の上空に集まった帯状の雲のかたまりが梅雨前線です。
各空域の高気圧に押されて、日本付近に赤と青で書かれた帯状の線が集まっていますよね?
その、赤の半球と青の三角で書かれているのが梅雨前線です。
すごく大きいですよね?
そこで、基本的な疑問に戻る人もいると思います。
そもそも、なぜ雲ができるのか?
次の項目で解説します。
■そもそも、なぜ雲ができるのか?
そもそも、なぜ雲ができるのかというと、温度差があると水蒸気が出るからです。
雲は水蒸気のかたまりです。
例えば、風呂場に鏡を持っていくと白く曇るでしょう?
それは、風呂場の気温と鏡では温度差があるからです。
温度の低い鏡の方に水蒸気の粒がついて白く曇るのです。
また、お湯が入っているお風呂場は空気が白く曇っているでしょう?
それは、お湯と空気に温度差があるからです。
温度の低い空気の方に水蒸気がたまって空気が白く曇るのです。
それと同じように、空にある空気にも温度差があって、
「高気圧だと気温が高く、低気圧だと気温が低い」
のです。
その高気圧と低気圧の間にできるのが、雲のかたまりなのです。
梅雨前線は、高気圧に挟まれた低気圧の空気との温度差によってできる、
とてつもなく大きく、横になが~~い雲のかたまり
というワケですね。
そして、いよいよ本題に入ります。
なぜ、梅雨に雨がたくさん降るのか?
皆さん、もうお分かりだと思いますが、最後までしっかりと解説させていただきます。(笑)
■梅雨に雨がたくさん降る理由
梅雨前線は、とてつもなく大きな雲の集合体です。
これほど大きい雲が集まっているため、1ヶ月くらいの間、雨が多く降るのです。
もちろん、ご存じのように、常に雨が降り続けるわけではなく、晴れる日もあります。
梅雨前線の大きな雲にも、切れ目があるからです。
また、雨が降って雲が減ったとしても、四方の高気圧の影響で雲ができやすくなっています。
そのため、いくらでも雲が作り出されて、また雨が降るというワケですね。
以上が、梅雨に雨がたくさん降る理由です。
やがて、四方の高気圧はバランスが崩れて、一つの大きな高気圧がせり出してきて日本一帯を支配します。
これこそが梅雨明け…本格的な夏の到来です。
雨自体は大地に恵みを与えてくれますが、あまりに長くて強い雨だと、自然災害が起きてしまうこともあります。
自然との共存は、地上に住む人類にとって永遠のテーマなのかもしれませんね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目