難民と移民、どちらも、
国外から来て定住しようとする人たちのことを指す言葉です。
なので、混同されがちですが、
実は明確な違いがあります。
その違いとは、ズバリ、
迫害か経済か
です。
国連の難民条約(1951年制定)によると、
難民とは、
“人種・宗教・国籍・政治的意見・特定の社会集団の影響で、迫害されている、もしくは、迫害の危険性がある人々”
と定義されています。
近年では、シリアの内戦による難民十数万人が、ヨーロッパに押し寄せたのが有名ですね。
難民の人たちは、自分が住んでいた国や地域にいると、迫害によって酷い目にあわされる(最悪の場合は殺される)可能性が高いため、安全な他国へ移住しようとしているのです。
つまり、元いた場所が危険なので戻れない人たちなのです。
一方で、移民とは、
“経済的な事情で生活できないため他国へ移住する人たち”
のことです。
貧しい国では、ライフライン(電気・ガス・水道・道路・鉄道など)が行き届かず、水や食糧不足に陥っていることがあります。
しかも、どんなに働いても賃金は低いまま。
つまり、文明的にも文化的にもメリットが無く、生活自体が苦しい。
とてもじゃないが、家族を養っていけない…。
そこで、経済的に豊かな国に移住して、今よりもマシな生活をしようという希望をもって外国からやってくる人たちを移民と言います。
経済的に豊かな国は、ライフラインが行き届いているため、働き口と住むところさえ決まれば、普通に生活ができるようになります。
食料も豊富にあるので、お金さえあれば食うに困りません。
明日の食べ物があるかないかを心配する必要が無いのです。
以上が、難民と移民の違いです。
日本は島国なので、難民が大量に押し寄せてくるようなことはありません。
難民を一定数受け入れているようですが、審査基準がとても厳しいそうです。
一方で、日本への不法移民者は少なからずいるようです。
日本に住んでお金を稼いで生活したいという気持ちはわからなくないですが、不法入国はいけません。
どういうルートで入ってくるかわかりませんが、海上保安庁や入国管理局の方には、引き続き頑張ってほしいですね。
では、今回はこの辺で。