スーパームーンは、月が最も地球に近づいた時に満月(または新月)になる現象です。
ほぼ毎年起こります。
2024年のスーパームーンは10月17日になります。
(日本の場合)
時間的には、午後20時27分頃にスーパームーンになります。
本来は、時差や緯度などの関係で、数時間は日本各地でスーパームーンの状態になっていますが、今回は夜なので、曇ったり雨が降ったりしなければ、普通に見ることができるでしょう。
■スーパームーンとは何?
初めてスーパームーンと聞いたとき、何かのアニメやフィクション作品のタイトルかと思いました。
しかし実際には全然違っていました。
スーパームーンとは一体なんなのか?
記事の冒頭でも少し書きましたが、
月が地球に最接近した状態で満月または新月になる現象
です。
満月なら肉眼でハッキリと見えます。
周囲の明るさや天候にもよると思いますが、目の良い人だと、かなりハッキリと月の表面が見えるそうです。
しかし、一つ疑問が。
スーパームーンの定義には満月の他に新月も含まれています。
新月とは、月が反射した太陽光がほとんど地球にとどかない状態。
つまり、地上からは視えないということです。
「地上から見えないのにスーパームーンというのはちょっとおかしな気がする・・・。」
そう思いませんか?
では、なぜ、
新月もスーパームーンと呼ぶのか?
それには明確な理由があります。
実は、月の公転(地球の周りグルッと周ること)の軌道は楕円形なのです。
つまり、月と地球との距離は一定じゃないということ。
言い換えれば、月が地球に接近する機会が、1周ごとに最低でも2回あるということ。※
(※地球の自転と公転軌道の関係上、3回以上来る場合もある。)
なので、そのうちの1回が新月になることもあるのです。
新月だと、肉眼で見ることができませんが、
「見えようが見えまいが、月が地球に最接近していることには変わりない。」
ということ。
それ故に、新月もスーパームーンとして定義されているというワケですね。
ちなみに、
スーパームーンのさらに上をいく、
“エクストリーム・スーパームーン”
が存在します。
それについては下記をご覧ください。
■エクストリーム・スーパームーン
エクストリーム・スーパームーンは、月の公転上で最も地球に近づいた際に満月になる現象を指します。
その周期は、18~19年に一度。
地球に約30万km程度の距離まで近づきます。
通常のスーパームーンでは35万km以上の距離です。
その差は5万km。
地球一周よりも長い距離です。
その分、地球に近づいているワケですね。
当然、エクストリーム・スーパームーンはスーパームーンよりも大きく見えます。
地上から肉眼で見ると、
そんなに差は無いように見えるそうです。
しかし、実際に写真を撮って比較してみると、その差はハッキリと判るそうですよ。
近年では、2011年の3月20日に観測されたスーパームーンが、エクストリーム・スーパームーンだったそうですね。
でもなぜ、
同じスーパームーンでも距離に差が出るのか・・・?
それは、前項でも書きましたが、月の公転の周回軌道は楕円を描いているからです。
なので、“月が地球に最接近する”といっても、年によって距離が違うのです。
それに、最接近したとしても、満月か新月でなければスーパームーンとは呼びません。
まあ、最接近といっても、30万km以上の距離。
2013年の場合は、地球から約35万7000kmもの距離があったそうです。
つまり、普段の月と地球の距離は、それ以上に遠い距離ということです。
当たり前ですが、
「月がぶつかってくる?!」
というようなことは、余程のことがない限りありえません。
つまり、心配は一切ありません。(笑)
■近年のスーパームーン
近年に起こったスーパームーンの日本での日にちは以下のとおり。
- 2008年12月13日
- 2010年1月30日
- 2011年3月20日
- 2012年5月6日
- 2013年6月23日
- 2014年8月11日(7月12日 9月9日)
- 2015年9月28日
- 2016年11月14日
- 2017年 なし
- 2018年1月2日
- 2019年2月20日
- 2020年4月8日
- 2021年5月26日
- 2022年7月14日
- 2023年8月31日
※観測した国によっては日付に違いあり
こうして記載してみると、確かに、ほぼ毎年起こっているようですね。
2014年のスーパームーンは、日本では三度見ることができました。
7月12日 20時26分ごろ
8月11日 午前3時10分ごろ
9月9日 午前10時39分ごろ
8月11日のスーパームーンが最大の大きさと明るさだったとのこと。
USAのNASA(航空宇宙局)によると、通常の満月よりも14%も大きく、明るさも約30%増しで見えたそうです。
2017年が無いのは、2016年が11月なので、数十日の誤差のせいで2018年の頭にずれ込んだせいです。
2021年のスーパームーンは、なんと皆既月食※と重なりました!
(※満月が地球の影に隠れる現象。太陽・地球・月が一直線に並ぶことで起こる。)
↓国立天文台のサイトに当時の皆既月食写真があります。
皆既月食全体の時間帯は、18時44分~21時52分と3時間ちょいでしたが、皆既月食の本食の時間帯は、20時9分~20時28分の間でした。
それ以外の時間は部分食です。
スーパームーンと皆既月食が重なるのは24年ぶりだったそうですね。
■これからのスーパームーンの日
スーパームーンは、
大体1年と40数日~50日前後で巡って来ます。
ですので、
未来のスーパームーンの日を大体予測できるわけですね。
近年および、これからのスーパームーンの日は以下のとおりです。
(日本での日付です。)
2017年 → 来ません
2018年 → 1月2日
2019年 → 2月20日
2020年 → 4月8日※
※昼間なので見え難い可能性大
2021年 → 5月26日
2022年 → 7月14日
2023年 → 8月31日※
※朝なので見え難い可能性大
2024年 → 10月17日
2025年 → 12月5日※
※昼間なので見え難い可能性大
2026年 → 来ません
2027年 → 1月22日
2028年 → 3月11日※
※朝なので見え難い可能性大
2029年 → 4月28日
2030年 → 6月16日
2031年 → 8月3日※
※昼間なので見え難い可能性大
2032年 → 9月19日
2033年 → 11月7日
2034年 → 12月25日
2035年 → 来ません
2036年 → 1月13日
2037年 → 3月2日※
※昼間なので見え難い可能性大
2038年 → 3月21日※ or 4月19日
※昼間なので見え難い可能性大
2039年 → 6月7日
2040年 → 7月24日※
※昼間なので見え難い可能性大
大体、こんなところですね。
新月のスーパームーンに関しては肉眼では見れないので、日時は記載していません。
別記事でも少し書きましたが、2017年にスーパームーンが来なかったのは、数十日の誤差のせいで、2018年の1月2日にずれ込んだためです。
アメリカでは、2018年の元旦1月1日の夜にスーパームーンが見られました。
時差のせいで、丁度元旦の夜に見られたのです。
現地では新年とスーパームーン現象で大いに盛り上がったそうですね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目