『ソクラテスの死』(ジャック=ルイ・ダヴィッド画、1787年)
■哲学の日ってどんな日?
哲学の日とは、ソクラテスの命日に因んだ記念日です。
(紀元前399年4月27日に、刑罰によって服毒死した。)
ソクラテスとは、紀元前400年ごろの古代ギリシアに実在した人物で、西洋哲学の祖の一人と言われている有名な哲学者です。
特に、西洋道徳哲学の最初期の倫理学者とも言われています。
彼自身は著書を一切残しておらず、彼の高名な弟子たちの著書の中に、彼の思想や名言などが登場するのみだそうです。
彼の弟子には、クセノポン、プラトン、クリトン、カイレポンなどが多数います。
特にプラトンは哲学者として有名であり、同じく有名な哲学者のアリストテレスの師匠だそうです。
ちなみに、ソクラテスの妻のクサンティッペは悪妻といわれていたため、4月27日を哲学の日ではなく「悪妻の日」と揶揄する声もあるそうです。
■提唱・制定者は?
哲学の日の提唱・制定者は不明です。
命日を記念日にする風潮によって、自然発生的にできたものと思われます。
■日付の理由は?
日付の理由は、前述のとおり、ソクラテスの命日から来ています。
■日本記念日協会に登録されているの?
哲学の日は、日本記念日協会に認定・登録されていません。
こんなところですね。
そもそも、哲学とは、物事の存在の根本的な原理を論理的に説明できるように追求していく学問のことを言います。
哲学で追及する物事は、人生・世界観・神・時間・空間・起源といった、非常に抽象的なものがほとんどです。
そういった、雲をつかむような事象を論理的に説明できるように追求していく学問なので、哲学をする人たちには、非常に高い知識と論理的思考能力が必要になってきます。
「論理的に説明できる」ということは、「自分以外の他人も、その考えを理解することが可能になる」ということです。
まあ、論理的に説明できたとしても、それが他者に受け入れられるかどうかは別問題ですし、再現できるかどうかも同じように別問題です。
理屈として理解は可能だが、実践できるかどうかは人によって違います。
それが哲学の限界ですね。
つまり、論理的思考は人の数だけ無制限に広めることが可能ですが、行動が伴うかどうかは限界があるということです。
では、今回はこの辺で。
■関連項目