胸膜炎(英語でpleurisy)を
一言で言ってしまうと、
胸膜が炎症を起こす病気
です。
胸膜とは、肺の外側を包んでいる膜のことで、
肺を直接保護しています。
そんな重要な胸膜に炎症が起きることを
胸膜炎というのです。
なんだか怖いですよね?
今回は、胸膜炎について調べ、
わかりやすくまとめてみました。
皆様の参考になれば幸いです。
■胸膜炎の主な症状
胸膜炎の主な症状は以下のとおり。
- 胸の痛み
- 呼吸困難
- 発熱
- 咳や淡
- 体がずっとだるい
など。
以上の症状だけみると、
喘息や酷い風邪などと似ていますね。
咳が酷くて、
胸が痛くなったりする人もいますしね。
あまりにも胸の痛みが酷い場合は、
胸膜炎を疑ったほうが良いでしょう。
そして胸膜炎の場合、
恐ろしい病気が進行している可能性があります。
■胸膜炎は単体では起きない病気
実は、胸膜炎自体は
単体で発生しないのです。
別の疾患が原因で、
胸膜に過度のダメージを負い、
その結果として胸膜炎になってしまうのです。
つまり、胸膜炎が発生するということは、
何らかの別の疾患が発生しているということです。
怖いですね・・・。
その原因となる疾患については、
次の項目で詳しく解説します。
■胸膜炎の恐るべき原因
胸膜炎の主な原因は以下のとおりです。
- 肺に水が溜まっている
- 肺がんが進行している
- 結核にかかっている
- 肺炎などの肺疾患や心臓疾患など
1.肺に水が溜まっている
かつて、AKBの中田ちさとさんが患った症状。
典型的な胸膜炎の原因の一つです。
物理的に肺が水で圧迫されるので、
呼吸困難と胸の痛みのダブルパンチで
患者は相当苦しみます。
でも、この症状だけの場合は、
溜まった胸水さえ抜いてしまえば
すぐに治ってしまいます。
この抜いた胸水の成分を調べて、
原因の疾患が何かをつきとめます。
後は、原因の疾患を治療するだけです。
ただし、溜まっていた水が
- 極度に濁っている
- 血が混じっている
ような、異常がみられる場合は、
危険な病気を併発している可能性が高いので、
思った以上に入院が長引くかもしれません。
2.肺がんが進行している
胸膜炎の原因の中でも、
最も恐ろしい原因の一つです。
喫煙者に多いです。
肺にできた悪性腫瘍が増殖して
胸膜を圧迫している。
もしくは、胸膜を突き破っている状態。
胸膜に炎症を起こすほどなら、
肺がんのステージはかなり進行しているはずです。
胸膜炎だけでなく、
がんの痛みもあるので、
患者は相当苦しくて中々眠れないそうです。
恐らく、検査結果は“致命的”な場合が多いでしょう。
肺がんだけでなく、他の癌にかかっても、
その癌が肺に転移して発症する場合もあります。
実に恐ろしいですね。
3.結核にかかっている
つまり、結核菌が諸悪の根源。
結核菌が胸膜にまで感染し、
炎症を起こしているのです。
数十年前までは、
結核は致死性の高い病気でした。
でも、今では結核は普通に薬で治せる病気です。
ただし、完治までに半年以上の治療期間が必要です。
処方された薬を途中で止めることなく、一定期間飲み続ければ完治します。
故に、結核は、今では非常に珍しい病気になっています。
なぜなら、日本国による結核予防接種(BCG)対応が非常に行き届いているからです。
それでも、1年間に、日本の人口の0.00016%(約2万人)の人が結核にかかるそうです。
- 予防接種を受けていない人
- 免疫力が大幅に低下している人
- 十分な栄養をとれない人
などが、極まれにかかってしまうようですね。
4.肺炎などの肺疾患や心臓疾患など
肺炎や心臓病など、
胸部近辺の病気が原因で、
胸膜炎を引き起こすことがあるそうです。
また、これらの諸症状が、
他の病気と似ていることが多く、
ベテランの医師でも判断が難しい場合があります。
これでは、医師免許や治療技術を持たない一般人の判断では、到底わかりませんね。
ですので、中央検査室が設置されている、大学病院などの総合病院へ行って診てもらうのが一番です。
できることなら、
セカンドオピニオン(主治医以外の専門医の意見)も
積極的に聞いたほうが良いでしょう。
■まとめ
- 胸膜炎は肺を包む胸膜に
炎症が起きる病気
- 胸膜炎自体は単体では起きない
- 別の病気や疾患が原因で
胸膜炎が発症する
- 胸膜炎の主な原因で一番多いのは
肺に水が溜まること
- 癌や結核が原因で
胸膜炎になることがある
- 胸膜炎の詳しい原因は
病院で検査してもらわないと
わからないことが多い
以上、こんなところですね。
なにはともあれ、
病院で診てもらうことが一番です。
症状がきついなら、
すぐに病院に行きましょう。
■胸膜炎になった芸能人・著名人
- 斉藤仁さん(ソウル五輪柔道金メダリスト)
2015年1月ごろ - 中田ちさとさん(AKB48)
2014年5月ごろ - 大浦みずきさん(女優 元宝塚)
2008年ごろ - 吉田拓郎さん(シンガーソングライター)
2007年ごろ
こんなところですね。
胸膜炎の原因が軽微なものなら、すぐに治るみたいですね。
現在かかってしまっている方は、ゆっくり休んで治してくださいませ。
では、今回はこの辺で。