現代では、普通にファッションのひとつとして定着していますよね。
そんなジーンズに新たな(?)疑問発生!(笑)
なぜジーンズは青い色をしているのか?
確かにジーンズは青い色のものが多いですね。
今でこそ、黒やグレーなど、様々なタイプのジーンズが売られていますが、まだまだ青い色がメジャーなカラーであることは変わりありません。
で、ジーンズが青い色をしている理由はズバリ、
蛇除け
です!
「えっ?蛇よけ?!」
「元々、青い色の生地だからじゃないの?」
「蛇とジーンズとどう関係があるの?」
など、様々な意見や考えがあると思います。
ですが、“蛇よけ”こそが、ジーンズが青い色をしている理由なんです。
記事冒頭で少し触れましたが、ジーンズはアメリカのゴールドラッシュの時代(1848年~1855年)に開発された、金鉱労働者用の作業着でした。
(ジーンズの開発者は、現・リーバイスの創業者リーバイ・ストラウス氏。)
金鉱を掘るという作業は、かなりの重労働かつ運動量が多い作業でした。
なので、通常の生地のズボンでは、しゃがんだり立ったりした際に破れてしまうことが多く、使い物になりませんでした。
「破れないズボンが欲しい」
という労働者の要望が多かったため、リーバイ・ストラウス氏は、重労働にも耐えうる丈夫なキャンバス生地※で作られたジーンズを開発したのです。
(※船の帆などに使われる非常に強い素材)
丈夫さを確保したジーンズは労働者に喜ばれました。
しかし、労働者にはもうひとつ、命に関わる重要な悩みがあったのです。
それは、ガラガラヘビです。
当時のアメリカの金鉱周辺には、普通にガラガラヘビが生息していて、労働者に襲い掛かって咬みつくことが多かったのです。
そこで、リーバイ・ストラウス氏は、蛇除けや毒虫除けの効果があると言われていた、インディゴ※という青い染料を使ってジーンズを染めて売り出すことにしました。
(※主にインドアイという植物が原料の染料)
天然のインディゴにはピレスロイドという成分が含まれ、独特の臭いがあるため、蛇よけや虫除けの効果があるそうです。
インディゴで染められたジーンズは爆発的な人気となり、当時の金鉱労働者だけでなく、アメリカ西部の開拓者たちの間でも重宝がられ、愛用されたのです。
そう、ジーンズが青いのは、
ガラガラヘビをよけるため
だったワケですね。
もちろん、当時の金鉱近辺にはガラガラヘビだけではなく、他の蛇も生息していました。
なので、他の蛇にも効果があったそうです。
というワケで、今でもジーンズが青いのは、“蛇よけ”のなごりだったのです。
なるほど、納得ですね!
ちなみに、現代のジーンズには蛇よけの効果はありません。
なぜかというと、現代のインディゴカラーは、化学合成で作られたインディゴで、ピレスロイドが含まれていないからです。
19世紀後半ごろ、化学合成の技術の発達によって、インディゴカラーを人工的に作れるようになりました。
しかも、天然のインド藍を原料として使うよりも、はるかに安価でインディゴカラーを作成できるため、合成インディゴが主流で使われるようになったのです。
故に、現在のジーンズの青い色には、蛇よけの効果は無いのです。
まあ、一部のジーンズには、天然のインディゴで染められた拘りのモノがありますが、ほとんどのジーンズは化学合成のインディゴです。
なので、蛇よけの効果があるかどうか、試しても無駄だし危険ですのでやらないように。
(やる人はいないと思いますが…。)
なお、日本の伝統の藍染め(あいぞめ)も、実はジーンズのインディゴと同じです。
藍染めは、アイ(藍)という名前の植物を使って染めています。
つまり、藍は天然のインディゴそのものなのです。
これにもピレスロイドが含まれているそうで、蛇よけや虫よけの効果があると言われ、着物や暖簾(のれん)、農作業着などの染料として使われ、重宝がられました。
まったく違う異国の地で、同じ染料が使われていたんですね。
シンクロニシティでしょうか?(笑)
なにはともあれ、ジーンズは馴染みの深い、便利な衣料です。
ジーンズをはく時、なんでジーンズは青いのかを思い出してみてくださいね。
忘れた場合は、またこの記事を読んで思い出してください。
では、今回はこの辺で。
PS:“汚れを目立たなくする”という理由で青く染められたという説もあるそうです。
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