よく、ニュースや新聞記事などで、
「補助金がどうのこうの・・・」
「助成金の支給額に問題が・・・」
などと報道されることがありますよね。
聞き流してしまいそうな言葉ですが、
よく考えると、
- そもそも「補助金」や「助成金」って
一体何なのか? - 補助金と助成金ってどう違うのか?
なんていう疑問も浮かばなくはないですよね?
そこで今回は、皆様の疑問に答えるために、補助金と助成金の違いなどについてチェックし、わかりやすくまとめてみました。
皆様の参考になれば幸いです。
■補助金と助成金の違い
補助金と助成金の違いを知るためには、
まず、補助金や助成金がどういうものなのか知る必要があります。
・補助金とは
補助金とは、一言で言えば、
政府や地方自治体がくれるお金
のことです。
先にもらえるのではなく、
後日、後払いでもらえます。
補助金の出所は、
国または地方自治体の財布です。
つまり、自治体の予算の範囲内から支給されます。
なので、自治体の予算が少ないまたは足りない場合は、補助金そのものが支給されない可能性があります。
また、基本的に期間限定であることが多いです。
あくまでも目的は補助。
補助する必要が無くなったら、当然給付されなくなりますし、自治体の予算が足りなくなっても打ち切られます。
ちなみに、補助金は借金とは違うので、基本的に返さなくてもいいお金です。
(ただし、詐欺などの犯罪で補助金を受け取った場合は別です。)
・助成金とは
助成金とは、国からもらえるお金で、
国の助成制度に基づいて、
助成事業・助成活動を行う組織などに対して国から支払われるお金。
のことです。
もちろん、後払いです。
要件と条件が合えば、
かなりの高確率で支給されます。
一般的には、厚生労働省が支払ってくれるキャリアアップ助成金、雇用調整助成金など、企業の雇用に関する助成金がメジャーどころです。
しかも、長期に渡って受け取ることが可能です。
また、助成金は事業を成り立たせるために支給される面もあります。
なので、その助成事業そのものが無くなるか、事業の見直しが行われない限り、ずっと助成金を受け取ることが可能です。
ちなみに、助成金も補助金と同じく借金とは違うので、基本的に返さなくてもいいお金です。
(ただし、これも詐欺などの犯罪で補助金を受け取った場合は別です。)
さて、ここまで来たら、
補助金と助成金の違いが大体わかってきましたね。
本題に入りましょう!
補助金と助成金はどう違うのか?
まとめると、
補助金と助成金の違いは以下のとおり。
補助金
- 支払いは自治体の予算の都合次第
- 期間限定
助成金
- 支払いは要件と条件次第
- 期間は長期に渡って受け取れる
こんなところですね。
- 補助金=自治体からの一時金
- 助成金=国から長期にもらえるお金
と考えれば、覚えやすいと思います。
ちなみに、補助金と助成金の共通点は、
- 後払い
- 返済の義務なし(借金じゃない)
の2点です。
返す必要がないお金なら、
もらった方が得というワケです。
(色んな意味で)便利なお金があったものですね。(苦笑)
■補助金や助成金はどうやったらもらえるの?
補助金や助成金は便利なお金ですが、誰でももらえるワケではありません。
補助金をもらうには、“社会的に必要な事業活動”をしていることが条件です。
例えば、障害者支援や災害復旧などは、その顕著な例ですね。
つまり、補助金がもらえるのは、大体は地方自治体か企業など、事業活動を展開している合法的な組織です。
もちろん、個人がもらえる補助金もあります。
主に、特別児童扶養手当※が個人でもらえる補助金の一つですね。
(※20歳未満の障がい児童を扶養している人がもらえるお金)
ちなみに、特別児童扶養手当は、
地方自治体から必要に応じて支給されます。
国から直接もらえるものではありません。
一方で、助成金は、政府(国)の取り決めに合っていれば、かなりの確率でもらうことが可能です。
といっても、個人がもらえるワケではなく、もらえるのは、あくまでも法人(企業)です。
現状では、雇用に関する助成金が一般的です。
例えば、就職に有利な資格を取らせるよう助力する企業や、障がい者、前科者など、一般的に雇用されにくい人たちを優先的に雇用して社会に貢献する企業などに出されます。
まあ、助成金に関する政府(国)の取り決めはハードルが高いです。
ですが、それさえクリアしていれば、非常に高い確率で、しかも、長期にわたって助成金が支給されるので、企業の存続に大いに役に立つのです。
■まとめ
- 補助金は政府や地方自治体からもらえる
- 補助金をもらうには
社会的に必要な事業活動を
している必要がある
(障害者支援や災害復旧など)
- 譲渡金なので返済の義務は無い
(詐欺などの犯罪でだまし取った場合は返済が必要)
- 補助金がもらえるのは期間限定
- 政府や地方自治体の財政状況によっては
補助金が打ち切られる場合がある
- 助成金は要件と条件さえ合えば
高確率でもらえる
- 助成金は長期にわたって
もらい続けることが可能
- 補助金と助成金は譲渡金なので
返済の義務は無い
(詐欺などの犯罪でだまし取った場合は返済が必要)
以上、こんなところですね。
こうしてみると、補助金にしろ助成金にしろ、企業や団体、組織にとって、
“非常に都合のいいお金”
だということが判りますね。
裏を返せば、この補助金や助成金をもらえる制度を悪用して、公金を国から吸い出すことも可能なワケです。
補助金や助成金をもらっている企業や組織、団体は多数あります。
それらの中で、
本当の意味で事業をしているのは
どのくらいあるのか?
調べてみると、とんでもない数字が出てきそうですね。
まあ、全部の企業や団体の内情を調べるのは現実的に不可能ですが…。
余談ですが、官僚が天下った先の企業に、優先的に助成金が支払われることも十分にあり得ると思います。
本当に助成金が必要なことをしている企業ならいいんですが・・・。
はたして、助成金を受け取っている企業のうち、どのくらいが本当に適切な事業を行っているのか気になりますね。(笑)
では、今回はこの辺で。