手を洗うことは、単純でありながら
実は強力な感染予防方法です。
接触感染の大部分を、
手を洗うことで未然に防ぐことができます。
しかし、感染力が強いウイルスの場合は、手を洗うだけでは対策としては不十分なことがあります。
特にノロウイルスのような生命力が強く、感染力も強くて危険なウイルスの場合は別の対策も必要になってきます。
じゃあ、どんな対策が必要なのか?
それはズバリ、
消毒です!
消毒してウイルスを死滅させれば、
そこから感染することはなくなります。
そこで今回は、家庭でもできる
ノロウイルスの消毒方法を
チェックしてみました。
ご参考になれば幸いです。
■消毒法1:煮沸する
食品に十分な火を通すという意味での煮沸だけでなく、ノロウイルス感染者が使った食器なども煮沸するという意味です。
基本的に86℃以上の高温で1分以上煮沸すれば、大抵の細菌やウイルスは死滅します。
ノロウイルスも死滅します。
お皿や箸、スプーン、フォークなどの食器は、沸騰したお湯でグツグツ煮れば簡単に消毒できます。
この方法だと、鍋などの調理器具も同時に消毒できるので一石二鳥です。
ただし、ノロウイルス感染者が吐いた嘔吐物などがこびりついたカーペットなど、煮沸が物理的に難しい物の場合は、
- 沸騰したお湯を直接かける※
か、
- スチームアイロンで2分程度加熱※
すれば消毒できます。
※火傷には十分注意してください。
■消毒法2:消毒液を使う
化学薬品などを利用する方法です。
極めて有効な方法ですが、消毒液を入手するには、購入するか、自分で作るしかありません。
現在では、日常生活でも違和感のないデザインの容器で、液体石鹸の代わりのように普通に使える消毒液があります。
もちろんノロウイルスにも有効ですので、それらを購入するのが手っ取り早いです。
ちなみに、アルコールによる消毒はノロウイルスにはあまり効果がありません。
ですので、消毒液を購入するか、
塩素系漂白剤を水で薄めて作る※
と良いでしょう。
※注意!衣類などは色落ちする可能性があります。
■消毒液を自分で作る!
準備が少し面倒ですが、
自分で消毒液を作ることも可能です。
自分で作る場合、
塩素系漂白剤の分量は使う場所やモノによって変わります。
ノロウイルス感染者の嘔吐物がついた衣類や床などを消毒する場合、まず用意するものは、
- 500mlのペットボトル容器
- 塩素系漂白剤
- 水道水
の3つです。
塩素系漂白剤の分量は、
500mlのペットボトルのキャップ2杯分。
それを500mlのペットボトル容器の中へ入れ、水道水で満たしてよく混ぜれば完成です。
要するに、濃度を約0.1%にまで薄めるワケです。
後は、汚れた場所に直接ぶっかけるか、雑巾などで拭けばOKです。
また、調理器具や玩具など、
直に触れるモノを消毒する場合は、
塩素系漂白剤の濃度を
約0.02%に薄めたもの
を使います。
準備するものは、
- 2Lのペットボトル容器
- 塩素系漂白剤
- 水道水
の3つです。
やり方は前述と同じで、
塩素系漂白剤の分量は、
2Lのペットボトルのキャップ2杯分。
それを2Lのペットボトル容器の中へ入れ、水道水で満たしてよく混ぜれば完成です。
これで、塩素系漂白剤の濃度が0.02%になります。
なお、ビニール製の手袋やマスクなど、ちゃんと防護をしてから消毒を始めた方が安全です。
いくら消毒できても、あなた自身が感染したり漂白剤で体を悪くしたりしたら元も子もありませんので。
後始末するときは、使用した手袋やマスクも念のために捨てましょう。
二次感染を防ぐためです。
■まとめ
- 消毒方法は“煮沸”と“消毒液”
- 消毒液は自分で作れる
- 使ったマスクや手袋は必ず捨てろ
- マメに手を洗うだけでも予防可能
こんなところですね。
ノロウイルスが強力なのは、
生命力が強いから。
乾燥した程度では死なず、
気温が低いと2か月程も生きている
ことがあるそうです。
ノロウイルスが冬に流行しやすいのも、それが原因の一つです。
そもそも、感染源の大元と言われる二枚貝(カキ、シジミなど)を、しっかりと熱処理していれば、ノロウイルスによる食中毒が爆発的に流行するようなことはほとんど無いのですが・・・。
まあ、この時期は、生カキが食材として食卓にあがることもありますよね。
ですから、ノロウィルスを完全には避けられないみたいですけどね。
そう考えると、
大事なのはやっぱり消毒!
しっかりと消毒しないと、二次感染、三次感染を繰り返し、家族全員がノロウイルスに感染するなど、とても大変なことになってしまいます。
面倒くさいでしょうが、家族の中にノロウイルス感染者が出たら、しっかりと消毒しておきましょうね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目