実はハイビジョンの日という記念日があります。
そう、ハイビジョンは地デジとかBS放送とかのTV放送の綺麗な解像度のことです。
しかも、ハイビジョンの日は、年に2日あるんですよね。
1つ目は9月16日。
2つ目は11月25日。
何故、年に2日あるのか?
それは、制定者が違うからです。
9月16日の制定者は、当時の通商産業省(現在の経済産業省)。
制定年月日は不明。
記念日が9月16日の理由は、ハイビジョンのアスペクト比(画面の縦横の比率)が9:16※であることから。
(※正しくはアスペクト比=16:9 横:縦の表記。)
11月25日の制定者は、当時の郵政省(現在の総務省)とNHK。
1987年(昭和62年)に制定。
(月日は不明。)
記念日が11月25日の理由は、アナログハイビジョンの走査線の数が1,125本であったことから。
どちらも、日本記念日協会に登録されていません。
ちなみに、アナログハイビジョンは、当時のアナログ放送の倍近いの走査線があったため、アナログ放送であっても、かなりクリーンな表示だったそうです。
(アナログ放送の走査線は525本。ブラウン管の時代。)
まあ、それでも現代の地デジ(地上デジタル放送)、BS放送、110度CSデジタル放送の映像の美しさには敵いませんが…。
■デジタルハイビジョンとアナログ放送との差
(元ファイルは実寸大で非常に大きいので、見ない方がいいと思います。)
(赤い部分がアナログ放送の解像度(640×480))
上の画像を見れば一目瞭然ですが、
デジタルハイビジョンとアナログ放送との差は、ズバリ“解像度”にあります。
(そもそも、アナログの場合は走査線であって解像度とは違いますが…。)
デジタルハイビジョンの解像度は以下のとおりです。
- HD=1440×810(約155万)
(いわゆる地デジ(地上デジタル放送)の解像度)
- フルHD(2K)=1920×1080(約207万)
(BSおよび110度CSデジタル放送)
- 4K=3840×2160(約829万)~4096×2304(約944万)
(アスペクト比 16:9、1.90:1、2:1など。多数の種類がある。)
- 8K=7680×4320(約3317万)
(スーパーハイビジョン アスペクト比 16:9)
一方で、アナログ放送の場合は以下のようになります。
(そもそも仕様が違うので、デジタルTV風に解像度を解釈&表記した場合。)
- 地上アナログ放送の解像度=640×480(約31万)
(アスペクト比 4:3) - SDアナログ放送(DVD仕様)=720×480(約34万5000)
(アスペクト比3:2)
こんなところですね。
つまり、いずれのデジタル放送も、かつてのアナログ放送よりも圧倒的に解像度が高いのです。
当然、4K映像、8K映像の方が更に美しく、8Kだと肉眼のライブに近い映像となります。
これに対して、地上アナログ放送は、単純に計算して、地デジの1/5程度の解像度しかありません。
それに、アナログ放送は受信時に他の電波などの影響を受けることがあったため、そもそも綺麗に映ること自体がレアケースだったのです。
今の地デジやBS放送が、いかに優れているかが分かったと思います。
余談ですが、一般的に売られている地デジTVはフルハイビジョンの解像度(1920×1080(=約207万))の表示機能があり、地デジ放送の本来の解像度(約155万)をTV側の機能で補完して、疑似的にフルハイビジョンの解像度へ押し上げています。
そのため、50インチを超える大画面の地デジTVの場合、映像が少々汚く映ってしまう場合があります。
(アナログ放送時代の映像なら、尚更汚く映ってしまいます。)
故に、大画面の地デジTVなら、4K映像対応のものが良いということになります。
(ただし、2021年現在では地デジの4K放送はありません。BS放送ならあります。)
地上波の2K放送は2025年までは継続することになっています。
なので、4K放送開始は、早い場合は2K放送との同時放送(サイマル)か、遅くとも2025年まで待つかのどちらかになりますね。
まあ、5Gによる大容量通信網が今よりもっと拡大普及すれば、更に早い段階で地上波の4K放送は進むと思います。
今は待つしかないですね。
では、今回はこの辺で。
■関連項目