血液型にはA・B・AB・Oの4種類がありますよね。
血液型性格診断や占いなどで親しまれ、広く知れ渡っている血液型ですが…
これら4種類の血液型は具体的にどう違うのか?
あなたは知っていますか?
血液型の違いはズバリ、
赤血球についてる糖の種類が違う
ところからきています。
赤血球の表面には、糖鎖※と呼ばれる数種類の糖でできた紐のようなものが数多くくっついています。
(※細胞を守ったり、細胞の情報伝達などに使われているらしい。)
それらの糖鎖の中の、一番先端にある糖のタイプが血液型によって異なるのです。
具体的には以下のとおり。
- A型:C8H15NO6
(N-アセチルガラクトサミン) - B型:C6H12O6
(ガラクトース) - AB型:C8H15NO6 C6H12O6
(A型とB型の両方の糖を持っているのがAB型) - O型:なし
つまり、一番先端にある糖のタイプを調べれば、その人の血液型がわかるというワケです。
ちなみに、O型には一番先端に糖がありません。
なので、糖鎖の先端に糖が無いタイプの血液型は自動的にO型ということになります。
実は、その“糖が無いこと”こそが、血液型O型の名前の理由でもあるのです。
現在の血液型4種類に血液型を分類して名前をつけたのは、ドイツの医学者であるラントシュタイナー博士です。
(1868生~1943没 ノーベル生理学・医学賞受賞者)
前述のとおり、ラントシュタイナー博士は糖鎖の先端の糖の種類によって血液型を分類しました。
しかし、アルファベット順にA、Bときたら、次はCですよね?
なぜ、CじゃなくてOなのか?
実は、O型のOとは、ドイツ語のohne(オーネ 何もないという意味)の頭文字を取って名付けられたのです。
糖鎖の先端に糖がないので、ohneからとってO型になったというワケですね。
つまり、糖鎖の先端に糖があるものをアルファベットで表記し、無いものはO型ということにしたのです。
というワケで、現在の血液型はA・B・AB・Oの4種類になっているのです。
ちなみに、血液型は、厳密に言うと4種類ではなく、400種類以上に及ぶそうです。
つまり、4種類の血液型は、あくまでも大カテゴリーでの血液型の分類ということです。
特殊な血液型として、RH-とか聞いたことがあります。
他にも多々あるようですが、そういう特殊な血液型の人たちは、一般的な血液では輸血しても効果が得られない(または、拒否反応が出る)そうです。
大変ですね。
14世紀に起こったペストの大流行(O型の人が多く死んだ。)、18世紀後半にインドで起こった天然痘の大流行(A型とAB型の人が多く死んだ)など、血液型によっては疫病で死にやすいタイプと、そうでないタイプがあるようです。
そういったタイプの中でも、特殊な血液型の人は、より死にやすかったり、逆に死ににくかったりするのかもしれません。
また、身近な症例で言うと、
「O型の人は心筋梗塞や認知症になりにくい。」
「B型の人はノロウィルスに強い。」
などが判明しているようです。
血液型による、疾病に対する抵抗力などの研究が、現在、盛んにおこなわれているようですね。
今後の医学の発展に期待したいと思います。
では、今回はこの辺で。