このページには、ドラマ世にも奇妙な物語 ’20 夏の特別編 #2「3つの願い」のあらすじが書かれています。
ネタバレがありますので、まだ本作を観たことが無い人は読まない方がいいと思います。
それでも読みたい方は、ネタバレがあることを納得の上で、全て自己責任でお読みください。
■#2 3つの願い あらすじ
●プロローグ
いくつもの短冊が飾られている。
その中のひとつをとって、ストーリーテラーは語る。
『しみがなくなりますように あずさ』
「どうにか助かって欲しいものです…。」
「人間の願いは多種多様。古今東西、今、自分に無いものを手に入れるために、人間は、願い事をしてきました。」
「お願いをするだけなら、タダですからね。(笑) …ん…?」
青い短冊がひとつ落ちていた。
青い短冊には、『金 美女 心…』と書かれていた。
「しかし、安易にタダなものに手を出すと……(ニヤリ)」
●あらすじ本編
とある豪邸に、若林和也(伊藤英明)という大富豪の男と、絶世の美女と呼ばれる妻の貴美子(沢井美優)の夫婦が住んでいた。
ある日、和也が妻と一緒に、庭でランチを楽しんでいた。
ワインが切れたため、和也が家の中へ取りに戻ると、庭からワイングラスが割れる音が聞こえた。
庭を見ると、貴美子が忽然と姿を消し、庭のどこにもいなくなっていた。
その時、不審な電話が鳴った…。
── 和也は、すぐに警察へ連絡した。
やがて、引っ越し業者を装った警視庁の特殊事件捜査係が訪れ、誘拐犯対策用の準備がなされる中、和也は、特殊事件捜査係の山口英二(松角洋平)から、事件発生時のことを詳しく話すように言われた。
和也の説明によると、妻がいなくなった直後に電話がかかってきて、身代金として現金5億円を用意しろとのことだった。
声は変えられており、誰の声かわからない。
しかし、和也が言うには、「15秒くらいしか目を離していない」という。
しかも、庭に仕掛けられた防犯カメラの映像を見ると、途中でノイズが入り、ノイズが消えたと同時に、貴美子の姿も無かった。
その間、僅か5秒。
防犯カメラは4台あったが、4台の映像は、角度は違えど、どれも同じように5秒間ノイズが入り、戻ると妻が消えている状態だった。
誘拐にしろ、自分で立ち去るにしろ、ノイズの入った5秒間で忽然と姿が消えるのはおかしい現象だった。
念のため、妻の携帯電話を調べたところ、通話履歴が和也との通話しかなく、明らかに普通の人の履歴ではない。
警察の疑惑の目は、誘拐事件よりも和也の方へ向き始めた。
山口は、ひそかに和也の経歴などの身辺を調べさせていた。
和也が投資で生計を立てていること、5年で大富豪になったこと、資金源の5億円の出所は不明…など。
つまり、和也の5年以前の経歴は一切不明であった。
また、マスコミに注目されるようになった和也は、お気に入りのライター(東都経済通信社の佐藤学)を自宅に招いたりしていたが、軽い気持ちで妻を撮影したため、突如出入り禁止にしたことや、妻に異常に執着心があることが判明した。
ただの誘拐事件とは違うと判断した山口は、本格的に和也に事情聴取を開始する。
すると、妻の貴美子の旧姓、出身地、両親の名前など、肝心な情報を全く知らないという異常事態が判明し、一気に疑惑が和也にかかることになった。
やがて、和也は重い口を開き、過去のことを語り始めた…。
和也から聞かされた話は、とてもじゃないが信じられない内容だった。
── 元々、和也は心臓が悪く、骨とう品屋で雑用ばかりさせられていた。
その時、魔法のランプを見つけたこと。
魔法のランプから人間の姿をした魔神(滝藤賢一)が現れたこと。
魔神が力を示し、ルビーの指輪をプレゼントしてくれたこと。
(実は骨董品屋の商品。つまり、等価交換。)
等価交換で、三つの願いを叶えてくれたこと。
- 黒い旅行カバンに入った大量の現金(5億円)
- 絶世の美女(貴美子)
- 健康な心臓
── 以上が、和也が語った過去の出来事の内容であった。
つまり、とてもじゃないが信じることが出来ない奇妙な話だった。
しかしながら、和也が5年前に大金を入手したことや、妻の旧姓や実家や両親の名前を知らないこと、急に元気に活動できるようになり、投資で成功したことなどの理由としては辻褄が合う内容であった。
そこへ、誘拐犯から電話がかかってきた!
「1時間後、港区芝浦の日本ダストに持ってこい。」
そう言うと、一方的に電話は切れた。
電話は公衆電話からであり、芝浦には日本ダストの芝浦処理場(現在未使用)があることが判った。
和也は5億円の現金を黒い旅行カバンに詰めて用意した。
山口は、少なくとも誘拐事件だけは本物で、和也は事件に関わっていない旨を和也に告げた。
予告の場所へ皆で行こうとした時、和也が魔法のランプを持ってきたのを見る。
実は和也は、犯人から魔法のランプも持って来いと言われていたのだった。
それはつまり、誘拐犯は魔法のランプのことを知っている人物ということになる。
「魔法のランプのことを他に知っているのは誰ですか?」
「妻と………ライターの佐藤学君です。」
その時、山口の携帯に電話が入った。
5年前、山梨の警備会社で強盗殺人事件が発生し、現金5億円がうばわれたという。
殺された警備会社の経営者は、佐藤学の父親であることが判明した。
“5億円”という金額が、和也がもらった金額及び身代金の金額と一致している。
誘拐犯は、逆恨みした佐藤学である可能性が出てきたため、捜査係は二手に分かれることになった。
和也は、警察に盗聴マイクを施され、犯人の指定の現場へと車で向かった。
佐藤学の自宅と日本ダスト芝浦工場に警官が配置された。
山口は、偽装したトラックの中で機材と共に待機していた。
まず、警官は佐藤学の自宅に突入し、逮捕したが、彼女と自宅にずっと一緒にいたため、誘拐の実行犯ではなく、しかも、誘拐に関しては全く関与していなかった。
では、誘拐犯は一体誰なのか…?
一方、和也は約束の場所で、金とランプを持ってきたことを叫んだ。
その時、山口は盗聴器で和也の声を聞いていたが、突然不可解なノイズ音が入り、盗聴できなくなった。
和也は、椅子に座っている貴美子を発見し、駆け寄った。
妻は無事だったが、ただ椅子に座っているだけの人形のようで、全く反応を示さなかった。
まるで、記憶そのものが全くない、生きたマネキンのようだった。
そして、芝浦工場の入口にくまなく配置された警官がいるにも関わらず、“そいつ”は突然和也の前に現れた。
「お久しぶりですねぇ、若林さん。」
現れたのは魔神。
つまり、誘拐犯は魔神だった。
電話をかけてきたのは魔神であり、5秒のノイズの間に貴美子を連れ去ることなど、造作もないことだった。
3つの願いを容易く叶えれる力を持つ魔神にとって、誘拐など朝飯前である。
理由を問いただす和也に、魔神はこう言った。
「等価交換ですよ。」
この一言で、和也は全てを理解した。
かつての自分の願いは、未来の自分から奪われて与えられたものだったのだ!
黒い旅行カバンに入った現金5億円、絶世の美女の貴美子…。
そして、和也は恐怖におののく。
3つめの願いは「健康な心臓」。
つまり、過去の自分に健康な心臓を与えるために、“今”の自分の心臓を抜き取られてしまうことを悟ったからだ。
── 山口が部下たちと共に和也を発見した時は、全てが終わった後だった。
そこには現金も貴美子の姿もなく、胸にぽっかりと穴が開いた和也の死体があるだけであった。
それを見届けたかのように、魔法のランプは消えた。
終わり
■感想など
滝藤賢一さんの演技力の賜物でしょうが、ランプの魔神があまりにも人間臭かったですね(笑)。
ランプの魔神が出てきた時点でファンタジーと化した話なので、深い考察も必要なく、普通に見て楽しむことができました。
ただ、この話は、世界に見られる童話(グリム童話など)と同様に、「おいしい話には罠がある」ということを教訓にしなさいと言っているのです。
つまり、人生では「自分自身の地道な努力こそが大事」ということですね。
ひょっとしたら、和也には、魔神の力を借りず、自力で5億円を稼げるようになる未来があったのかもしれません。
で、心臓のドナーや絶世の美女も自力で獲得し、やがて、過去の自分の願いを叶えるために、ランプの魔神に奪われて犠牲になった…。
こういうエピソードが、一番最初にあったんだと思います。
で、後は過去と未来の等価交換の繰り返し。
今回の話は、その等価交換の繰り返しの中の1ターン分に焦点を当てた話だったんじゃないでしょうか。
■主な登場人物
ストーリーテラー(タモリ)
若林和也(伊藤英明)
経歴と資金源が不明の大富豪。
投資家として生計を立てている。
山口英二(松角洋平)
警視庁特殊事件捜査係のリーダー。
誘拐事件を捜査中、和也からランプの魔神の話を聞かされる。
若林貴美子(沢井美優)
絶世の美女と呼ばれる、若くて美人の和也の妻だが…。
魔人(滝藤賢一)
ランプの魔神。完全な人間の姿で現れる。
等価交換という条件付きで願いを叶える力を持っている。
和也の3つの願いを等価交換で叶えた。
■このドラマの放送日
初回放送日:2020年7月11日
放送局:FNS(フジテレビ系列)
放送枠:「土曜プレミアム」