【あらすじ本舗】MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~ Episode #3(3話) あらすじ

このページには、ドラマ「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~ Episode #3」のあらすじが書かれています。

ネタバレがありますので、
まだ本作を観たことが無い人は読まない方がいいと思います。

それでも読みたい方は、
ネタバレがあることを納得の上で、
全て自己責任でお読みください。

 

■MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ Episode#3 あらすじ

プロの殺し屋・新谷(池松壮亮)が立ち去った後、倉木(西島秀俊)は部屋にとどまり、部屋の中を調査していた。

不可思議な百舌のはやにえ・・・

そこへ美希が現れる。
間一髪で助かったようだ。

倉木は、新谷に妹がいたことを意図的に隠されていたと知り、今度こそ新谷に関する全ての情報を話すよう美希に迫るのだった。

美希は、

「もう一人同席してもらいます。」

といって、倉木の申し出を承諾したのだった。

 

─ 一方、アテナセキュリティ。
東(長谷川博乙)と中神(吉田鋼太郎)が話をしていた。

東は、強引な捜査を続ける倉木をハエのように五月蝿く感じていた。

そこで、中神に倉木をしばらく行動できないようにする命令を下した。

倉木を個人的に良く思っていない中神は、その指示を快諾し、ヤル気満々で出て行った。

 

─ 薄暗く人気のない資料庫。
そこに倉木、大杉(香川照之)、美希が集まっていた。

アテナセキュリティが関わっていることや、殺し屋新谷についての情報について会話が交わされた。

アイスピックのような凶器を使うという、独特な殺しのスタイルや殺人の証拠を決して残さないことなど。

そして、爆発事件の爆弾を仕掛けるタイミングは、新谷には物理的に不可能だったことが美希から説明された。

しかし、倉木はその情報を鵜呑みにしなかった。

今までの情報隠蔽+情報の小出しを考えると、美希が真実を全て話しているとは思えないからだ。

そして、美希がウソをついているとするなら、全く別の局面、すなわち

筧(田中要次)が喫茶店で会っていた謎の女こそ、美希自身なのではないか?

という局面が現れてくることをズバリ指摘した。

大杉も、その指摘に賛同する。

不穏な空気が漂う中、
美希はもう話す事は無いと立ち去った。

美希が去った後、
大杉は5年前に千尋(石田ゆり子)が参加したとされる極秘作戦「グラークα作戦」について倉木に尋ねた。

千尋は話そうとしなかったし、
倉木自身も追及しなかったので、
結局わからずじまいだったのだ。

また、大杉は“ダルマ”について倉木に尋ねるが、ダルマのことを知ってはいたものの、それが何であるのか、グラークα作戦とどう関係があるのかまでは、まったく摑んでいなかった。

倉木は、大杉から夫として失格だと罵られたが、それを聞き流して部屋を出て行った。

その日の夜、倉木は自分の寝室を調べていた。
妻が何かを残しているかもしれないと思ったのだ。

窓のそばにある鏡台の引き出しの1つにカギがかかっていることに気付いた倉木だったが、その場では何もせず、娘が倉木を書いた絵を見つけ、それを眺めていた。

幼い娘が書いた自分の似顔絵を見て、思わず顔が弛緩する・・・・・

が、その絵に不自然な凸凹があることに気付いた。

絵の裏側に何かが書かれていると気付いた倉木は、何も書かれていない絵の裏側を鉛筆でこすって塗りつぶした。

すると、不可解な顔の絵が浮かび上がってきた。

ダルマ

これが何を意味するのか・・・
ある恐ろしい可能性が浮上してくるのだった。

 

─ フリーライターの中島葵美(有村架純)は取材で地方の漁港に来ていた。

そこへ、葵実のスマホに電話がかかってきた。

相手は新谷だった。

記憶を取り戻したいという理由で、自分の過去を調べてきて欲しいというのだ。

 

─ ある夜、津城(小日向文世)と美希は例の屋上で密会していた。
話題は新谷について。

新谷の身体能力の高さから、
本当に殺し屋ではないか?
と美希は推察する。

それを聞いて津城は不思議に思う。

だが、津城はその部分の話は続けず、新谷の情報を捜査一課に流したことを美希から聞き、こう言った。

「記憶喪失の状態では捕えても意味は無い」

美希は新谷の記憶喪失が一時的なものであるらしいと津城に告げた。

津城は、そうであって欲しいと願った。

 

─ 大杉は例の交番で鳴宮(伊藤淳史)と会話していた。

爆発事件に使われた時限爆弾が海外の軍仕様のRDXだったことや、入手ルートが非常に限られていることなど。

鳴宮は、税関職員が入手に関わっているという、とんでもない可能性を語った。

それを聞いた大杉は、今回の爆発事件が、大掛かりな組織的犯行であると睨み、交番を後にした。

 

─ 倉木は、筧が謎の女と話をしていたという喫茶店の現場に来ていた。

店員から事情を訊き出す。

外の街頭テレビで、
サルドニア大統領が来日するニュースが流れていた。

大統領は、ここ1ヶ月で3回、計15回もテロで命を狙われており、日本のテロ対策が懸念されていた。

倉木は公安に戻り、
事件の被害者の夫として上司の室井(生瀬勝久)を尋ねた。

丁度同席していた爆発事件の捜査指揮を執る若松警視(戸田昌宏)に捜査の進展をしつこく訊く。

爆弾が新型の時限爆弾であったことを知ると、倉木は、筧個人、またはパラサイトネットがサルドニアのテロ組織から依頼を受けていた可能性を語り、中東のテロ組織について調べることを若松に強引に提案するのだった。

若松が去った後、
二人はサルドニアのテロ組織の関与の可能性について語り合う。

しかし、マスコミにその情報が流れればパニックになり、来日そのものが中止になるかもしれない。

日本は大統領の来日を一大セレモニーと考えており、それが実現しなかったとなると、オイルの輸入ルートの確保が難しくなることを懸念している。

だから、テロ組織の噂に関しては秘密にしておこうというのが政治的判断らしい。

「政治ですか・・・」

倉木は、多分そうだろうなという表情で呟いた。

 

その日の夕方、倉木は大杉と会っていた。

二人は、いつの間にか事件の進展について報告しあうようになっていた。

お互い進展が無いことを知ると、倉木は、家の引き出しについて語りだした。

自分が、何が入っているか知らない、女房の引き出しがいくつあるのか・・・と。

いぶかしむ大杉だったが、
自分の嫁のことすらよく知らない大杉は、

「嫁の引き出しに何が入っているのか知るワケないだろ」

と当たり前のように答えた。

妻に苦悩している男同士の空気が交錯する。

そして、ダルマについて倉木は語りだした。

妻の夢にダルマが出てきて、
妻を苦しめていたのかもしれないと・・・。

その話を聞いた大杉は、
グラークα作戦にダルマが関わっていたんじゃないかと睨む。

倉木は、それはわからないと思いつつも、娘も同じ夢を見ていたのではないかと考えていた。

グラークα作戦が一体どんなものだったのか?

そして“ダルマ”とは・・・

謎は深まるばかりであった。

 

倉木は外に出てタクシーに乗った。
そして美希の部屋へ行くと電話をかける。

驚いた美希は、思わず自分の格好を気にしてしまうのだった。

倉木が乗ったタクシーの後をつける一台の黒いスポーツカー。
運転しているのは中神だった。

タクシーの運転手に上手く指示し、
中神をまこうとするが、
まいたと思った瞬間、黒いスポーツカーがタクシーに激突してきた。

その衝撃で、倉木は重傷を負ってしまう。

タクシーの運転手が警察に電話すると、黒いスポーツカーは立ち去った。

運転手が慌てて救急車を呼ぼうとすると、今度は倉木が消えていた。

 

─ 一方、事情を何も知らない葵実は、小学生当時の新谷について調べ始めていた。

小学校の卒業アルバムから、昔の新谷の写真と住所を入手し、新谷の実家をつきとめたのだった。

懐中電灯を照らしながら、
葵実は屋内を捜索する。

荒れ果てて、クモの巣だらけだった屋内で新谷の妹の部屋をつきとめ、その机の上にノートが置いてあるのを発見した。

ノートの表紙には百舌の絵が書かれており、裏表紙にはQらしき文字が刻まれていた。

そこへ、家を管理していると思われる近所の老人が調査にやってきた。

物音がしたので、
家に泥棒でも入ったのではないかと疑ったらしい。

ライトを消してやり過ごした葵実は、何かを踏んづけてしまう。

それは、蝉の抜け殻だった。

だが、蝉の抜け殻は一つだけではなく、よく見ると何十と転がっており、その先には巨大なわら人形…

そして・・・・・
無数の百舌のはやにえが
わら人形に突き刺さっていた!

 

─ 家で飲み物のカップを選んでいる美希のところへ、倉木が血まみれでやってきた。

驚いた美希は、慣れた手つきで倉木を介抱していく。
美希の白いシャツに、倉木の血が染み込んでいく。

出血が多いので、美希は救急車を呼ぼうと提案するが、倉木は治療よりも美希と話をすることを希望する。

倉木は、例の喫茶店での話をきりだした。

新谷が筧をつけていたのなら、
筧こそがテロの対象であると公安なら考えるはずであること。
だったら、筧も監視対象として目を離さないようにするはず。

だが、あの時は新谷だけを追っていたと美希が頑なに言っている。
それに加え、店員から得た証言。

以上から判断すると、

あの喫茶店には新谷はいなかったのではないか?

と美希を問い詰める。

しかし、美希はそれを否定。
結局、あの店では何も起きていない事実を言う。

確かに何も起きていない。

爆発事件は店から離れた外で起こったことだからだ。
だが、新谷が喫茶店内にいたことを証明出来たわけではない。

話がこう着状態に陥いったので、倉木は話を新谷の妹のことに変えた。

美希は新谷の妹についてはあまり知らないという。

信じていない倉木だったが、更に話題を変えた。

津城と美希が密会しているというのだ。

美希は、非常にプライベートな関係で、
デートぐらいはすると言った。

倉木は、二人の関係よりも重視していることがあった。

それは津城の肩書き。

警察庁警務局所属の警視正で特別監察官。

特別監察官は警察内部の不祥事を暴くのが仕事。
だが、実際にやっていることは“モミ消し”。

そんな警察の高官と公安の美希が関わっている事実。

倉木は、美希の左手首を摑み、
その事実をどう思うか凄んで訊いた。

「知りません」

という美希。

その返事に対し、意外にも倉木は礼を言い、その場を去ろうとした。

フラフラの倉木を支え、
救急車を呼ぼうとする美希に対して、
倉木はこう言った。

「大杉警部補に、必ず病院に見舞いに来るように伝えてくれ」

去ろうとする倉木は、出血で朦朧とする。

支える美希を見て、思わず妻の千尋の名前を言う。

倉木は重傷のまま美希の部屋を出て行った。

白い壁と美希の白いシャツには、倉木の血がベットリとついていた。

 

─ 自宅に戻った倉木は、
鏡台の鍵のかかった引き出しを強引にこじ開け、中に入っているものを確認した。

中には、千尋が娘のしずくのために用意した、クリスマスプレゼントの赤い靴が入っていた。

可愛らしい子供の靴。

思わず顔がほころぶ倉木。

千尋としずくが、クリスマスツリーの前で楽しそうに自分を迎えてくれた・・・

幸せそのものの光景が目に浮かぶ。

倉木は力尽き、その場に倒れた。

 

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■感想と考察

今回の話で、アテナセキュリティの東よりも公安の高官である津城の方が黒幕的な面を
持っていることに気付けた。

彼の口ぶりから、
どうも新谷は公安によって
殺し屋にみせかけられている
ようにとることができる。

まあ、殺し屋じゃなくても、
身体能力が高い人物はいくらでも存在するので、今の時点では何とも決め付けられない。

このドラマは演出が凝っていて面白い。

故に、原作を知らない方が純粋に楽しめるだろう。

 

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■主な登場人物

倉木尚武(西島秀俊)
公安の警察官。爆発事件で妻を失う。
事件の真相を知るべく、公安の枠を超えて行動する。
今回の爆発事件の黒幕的存在と思われる東らに強引なアプローチを繰り返していたが、東の命令で動いた中神によって重症を負わされた。

倉木千尋(石田ゆり子)
倉木の妻で元公安警察官。
爆発事件の被害者。
グラークαという謎の作戦に参加後、退職していたことがわかった。
晩年は精神的に病んでいた模様。
“ダルマ”が夢に出てきてうなされていた。

大杉良太(香川照之)
警視庁捜査第一課の刑事。
公安の倉木の過去を爆発事件とともに調べていく。
主な情報源は、プロの情報収集家の鳴宮。
美希も爆発事件に大きく関わっていると気付き、美希にも接触を図る。

明星美希(真木よう子)
倉木と同じく公安の警察官。
父親も公安だったらしいが、
美希が高校生の時に行方不明になっていた。
爆破事件の際、新谷を尾行していたというが、その話自体が作り話の可能性が出てきた。

新谷和彦(池松壮亮)
かつてアテナセキュリティに雇われていたプロの殺し屋。
妹がいるらしい。
爆発事件の真犯人と思われていたが、実は違うことを美希から告げられた。
自分の実家の調査を、フリーライターの中島葵美に依頼した。

中島葵美(有村架純)
フリーライター。
新谷が記憶喪失状態で入院中、
善意で新谷の写真を市の広報ページで紹介し、新谷を知っている人を探そうとしてくれた。
新谷が殺し屋であることを知らない。
今回、新谷の依頼を受けて、新谷の実家を調査。
百舌の絵が描かれた妹の日記帳らしきものを入手した。
そこで同時に、不可解で不気味なモノも発見してしまう。

鳴宮啓介(伊藤淳史)
交番の警察官でありながら、実はプロの情報収集家。
大杉の依頼で様々な情報を収集している。
爆心地付近の全ての監視カメラの映像が、一部消されていることをつきとめる。

中神甚(吉田鋼太郎)
アテナセキュリティのマーシャルアーツアドバイザー。
性格は短気で荒っぽい。
今回は、東の命令で倉木を狙い、自動車で襲って重症を負わせた。

東和夫(長谷川博乙)
アテナセキュリティの役員。
今回の事件の黒幕的存在。
ICチップを手に入れようと様々な命令を下す。
今回は中神を使って、倉木に重症を負わせた。

筧俊三(田中要次)
爆弾入りのカバンを持っていた男。
爆発でバラバラになった。
実はパラサイトネットの日本支部の幹部。

室井玄(生瀬勝久)
倉木の直属の上司。
爆発事件の影響で暴走気味の倉木に、意図的に休暇を与えて休ませ、事件から遠ざけようとする。

津城俊輔(小日向文世)
警察庁警務局所属の警視正。
特別監察官の権限を持つ。
美希と密談を繰り返している。
かつて公安にいた千尋の上司でもある。
新谷の正体について、
かなり詳しい情報を知っているようだ。

 

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■このドラマの放送日・視聴率

Episode #3
男の傷跡と家族の記憶
初回放送日:2014年4月24日
視聴率:10.9%

 


 

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