人の気持ちを考えてあげること
という意味である。
例えば、
「彼の今の立場を忖度してあげなさい。」
という使い方をした場合、
「彼の今の立場から、彼の気持ちを考えてあげなさい。」
という意味になる。
辞書では、忖度は、
「人の心をおしはかる」
という意味で紹介されている。
この、「おしはかる」を漢字で書くと、
「推し測る」となる。
忖度の忖と度も、「測る」という意味がある。
つまり、忖度を別の言い方をすれば、推測、憶測、推察という言葉と言い換えることもできる。
・忖度という言葉が広まった理由
この“忖度”という言葉は、
あまり一般的な言葉ではなかった。
2017年3月に各ニュースメディアで報道された、一連の「森友学園問題」において、当事者の籠池氏が「忖度があった」などと発言した。
それが切っ掛けとなり、
当時の検索エンジンのキーワードランキングで上位に食い込んだ。
また、その影響からか、
2017年度の日本の流行語大賞において、忖度が堂々の年間大賞を獲得したこともあり、より広く、世間一般に知られることとなった。
冒頭にあるとおり、
忖度という言葉は「人の気持ちを考える」という良い意味の言葉だった。
しかし、森友学園問題が切っ掛けで、
悪いニュアンスを含んだ言葉として世間に広まってしまったことは否めない。