法的な許可を得ずに部屋に他人を泊めて
お金を儲けるモグリの宿泊業者
のこと。
具体的には、自分の持ち家などの使っていない部屋、すなわち“空いてる部屋”を旅行者などに有料で一時的に貸して宿泊させる行為を指す。
ここでいう“空いてる部屋”とは、一般の住宅の部屋のことで、ホテルやアパートなどの空室のことではない。
いわゆる、モグリの宿泊業者が違法に貸している部屋のことである。
ホテルなどの宿泊施設は、自治体から許可を得て営業しているが、ヤミ民泊は無許可で営業している。
そのため、許可を得た宿泊施設とは違い、宿泊施設としての要件を満たしていないことが多いため、近隣住民との様々なトラブルが発生していた。
(マナー違反、騒音問題、ゴミ問題、犯罪者の間接的逃亡幇助など)
しかしながら、ヤミ民泊はホテルや旅館などの既存の宿泊施設よりもはるかに格安なので、利用者(特に外国人旅行者)が後を絶たず、2010年代後半には、かなりの数のヤミ民泊が横行していた。
しかも、料金さえ払えば身元がハッキリしない人物でも、かなり自由に泊まることができたため、不法入国者や逃亡犯などの犯罪者が利用するケースもあった。
それらの諸問題を憂慮した政府は、住宅宿泊事業法(通称:民泊新法)を2017年6月に公布し、2018年6月15日から施行することで、民泊に対する一定の基準(線引き)を設けた。
年間180日以内という運営制限はあるものの、民泊新法の基準さえ満たしていれば、後は自治体から許可を得るだけで営業可能となった。
そのため、無許可のヤミ民泊から晴れて合法の民泊となり、堂々と営業を続けている民泊が多数現れた。
違法民泊を住宅宿泊事業法の下に取り込んで自治体の管理下に置くことによって、近隣住民とのトラブルを解消し、更に、今後の外国人旅行者の増加によって懸念される、宿泊施設の欠乏を防ぐことにも成功したと言えるだろう。
関連項目