113番目の新元素名
のこと。
元素名に日本語が使われたのは
この元素が初めて。
この元素の発見者が理研(理化学研究所)のチームだったため、日本が命名権を得ることができた。
元素記号は、Nh
発表当時(2016年6月)、
ニホニウムという名称は、まだ正式名称ではなく、あくまでも候補の一つだった。
約5か月半後の2016年11月30日、化学者の国際組織「国際純正・応用化学連合(IUPAC)」は、チームが提案した通りの名前「ニホニウム」を採用した。
これによって、113番目の新元素名は「ニホニウム」に正式決定した。
・ニホニウムの合成法
ニホニウムの合成法は、
83番目の元素ビスマス(Bi)に
30番目の元素の亜鉛(Zn)を高速で衝突させる
というもの。
これによって、両元素が融合して
ニホニウムが誕生する。
この際発生する融合とは、
いわゆる“核融合”である。
亜鉛を衝突させる際の速度は
光の1/10という高速度であり、
また、衝突時間に0.002秒の狂いすら許されない。
ニホニウムの作成には、
そんな緻密かつ高度な技術が必要なのである。
世界トップクラスの粒子加速器設備を有する、
理研ならではの成果と言える。
・本当に“元素”?
そもそも元素というのは、
地球上の自然界に存在するものを表す。
ニホニウムの作成には、
非常に高度な科学技術と設備が必要になるが、
人の手によって“人工的に”作られたものを
“元素”として分類するのは、果たして正しいことなのだろうか?
まあ、「全く新しい“モノ”」が出来たことには
変わりが無いので、それを新元素と言うのも、
まあ、間違いではないかもしれない。