CBD(カンナビジオール)とは何なのかわかりやすく解説

カンナビジオール(CBD)をわかりやすく言うと、

に含まれるカンナビノイドの一種

である。

化学式は、 C21H30O2 と表記する。

CBDは、カンナビジオールの綴り Cannabidiol の略称である。

カンナビノイドに含まれる化学物質の総称であり、少なくとも100種類以上のカンナビノイドが発見されている。

それらの中でも、CBDは、カンナビノイドの3大主成分のとして知られている。
(※THCCBD、CBN の3種類。特にTHC麻薬成分として日本では大麻取締法禁止されている。)

日本では、法律の規制の対象とならない、からCBDが抽出されている。

CBDには、抗炎症作用、抗酸化作用、鎮痛作用などといった、様々な薬理作用あるため、今後、研究により多くの疾患の治療に用いられることが期待されている。

CBDは、2023年現在も研究が進んでいる、研究途上の段階にある成分である。

 

・CBDの効果

CBDには、主に以下の効果があるとされている。

  • 抗炎症作用
  • 抗痙攣作用
  • 抗酸化作用
  • 鎮痛作用
  • 抗不安作用
  • 抗うつ作用
  • 睡眠改善作用
  • 発作抑制作用
  • 皮膚疾患の改善作用
  • 神経保護作用

具体的には、不安やストレスの緩和、痛みの軽減、皮膚などの炎症の抑制、睡眠の改善、てんかん等の発作の抑制、食欲の改善、嘔吐の抑制、認知機能の向上といった効果が見られる。

以上のことから、CBDは、てんかん、神経変性疾患、炎症性疾患、疼痛症、関節リウマチ、不安症、うつ病などの治療に効果的であり、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乾癬などの皮膚疾患の治療にも用いられている。

故に医学的な効果への期待感が高く、現在でも研究が進めされている。

 

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・CBDの安全性と商品化

CBDは、依存性や精神作用(幻覚など)が無いため、安全に使用できるとされており、2023年現在、薬物規制に関する国際条約による規制は無い。

日本では、厚生労働省が、2018年に、てんかん患者の治療薬としてCBD含有医薬品「エピディオレックス」を承認し、2021年には、CBD含有の化粧品や健康食品の製造・販売を認可した。

それを皮切りに、現在では様々な健康食品、化粧品の成分としても使用されており、サプリメント、オイル、クリーム、軟膏などの形で商品化され、市場で流通している。


◆外国製のCBD製品の危険性

日本においては、CBDの抽出方法が麻の茎と種に限定されているため、麻の麻薬成分THCが日本製の商品に含まれることは無い。

しかし、外国製のCBD製品の輸入によって、麻薬成分THCが含まれたCBD製品が日本の市場に流通していたことがあった。

詳細はこちら(厚生労働省)

したがって、外国製のCBD製品を輸入する場合は、税関または厚生労働省に、該当の製品に関する資料を提出し、許可を得なければならない。

しかも、許可を得た場合でも、CBD製品のチェック時にTHCが検出された場合は、その製品を国内に持ち込むことはできず、しかも輸入元(相手国)へ送り返すこともできない。

詳細はこちら(厚生労働省)

 

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・CBD摂取後の副作用などの危険性

安全性が示される一方で、CBD摂取後に、吐き気、下痢、疲労感などの副作用が起こる例がわずかながらも確認されている。

また、疾病の治療や緩和のために、医薬品を日常的に常用している場合、CBDとの相互作用でバッティングが起き、思わぬ副作用を起こす可能性がある。

故に、CBD製品を使用する場合、事前にかかりつけの医師に相談することが推奨されている。


◆妊婦や授乳期の母親のCBD摂取の危険性

日本毒性学会によると、妊婦がCBDを摂取すると、胎盤を通して胎児の脳内へCBDが移行することが確認されており、胎児脳神経の発達や大脳皮質の層構造に異常をもたらす恐れがあることが示唆されている。

同様に、CBDを摂取した母親の母乳から乳児への授乳によっても、CBDが乳児の体内に移行する。

故に、妊婦や授乳期の母親は、胎児や乳児の健全な発育と成長を鑑みて、CBDを摂取しない方が良いとされている。

 


関連項目

THC (テトラヒドロカンナビノール)


 

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