モノを借りたまま返さずに
自分のものにしてしまうこと
を意味する。
“借り”は「借りる」の借りで、“パチ”は「パチる」※から来ている。
(※盗む、無断で持ち去るという意味の方言または造語。)
借りパチは、意図的に行われることはあまりなく、
- 時間の経過
- 貸した側の状況(忙しさ等)
によって「忙殺」「無関心」または「忘却」が発生し、意図せず起きてしまうことが多い。
主に、以下のような流れで借りパチが発生する。
例:ゲームソフトで起きる借りパチ
AがゲームソフトをBから借りる。
↓
しばらくすると、Bは他のことに夢中または忙しくなり、貸したゲームソフトのことを忘れがちになる。
(無関心になりがちになる。)
↓
Aも、他のゲームなどに夢中になり、借りたゲームソフトのことを重視しなくなる。
↓
更に時間が経過すると、BはAに貸したゲームソフトのことを忘れ、返却の要求をしなくなる。
(返却の要求そのものを忘れる。)
↓
返却の要求が無いため、Aもゲームソフトを借りたこと自体を時間の経過によって忘れる。
↓
借りたゲームはAのもとで放置状態になる。
↓
Aの借りパチが成立する。
大体、以上のような感じで借りパチが成立する。
「BはAにゲームソフトをあげたつもりは無いが、いつのまにかAのものになっている。」
つまり、「時間の経過」「無関心の発生」「忙殺」「忘却の発生」によって、貸したモノがいつのまにか借りた人のものになってしまっているのである。
“ゲームソフト”を他のモノに置き換えれば、“借りパチ”が当てはまる経験がある人は結構多いと思われる。
・借りパチが起きる年代
借りパチは、年代的には、10代~20代前半で発生しやすい。
これらの年代は、自身の状況や環境の変化が激しいため、貸したり借りたりしたモノに対する関心が薄れやすくなることが多い。
貸したものの価値が大したこと無いモノの場合は尚更である。
時には、貸した相手を忘れ、誰に貸したかわからない状態になったり、貸したこと自体を忘れ、紛失したと思い込んで諦める場合もある。
・借りパチは犯罪か?
結論から言うと、借りパチ自体は犯罪ではない。
何しろ、借りパチとは「ただの表現」であって、借りた状態が続いているに過ぎないからである。
しかも、貸した方が「忘れている」か「無関心」になって放置状態になっている場合、被害者も加害者も存在しない。
貸したり借りたりする際に、期限や料金などの法的契約をした場合は話は別だが、モノの貸し借り自体は当事者の自由であるため、貸し借りした者同士が無関心かつ忘れている状態なら、犯罪にならないのである。
もちろん、「無断で借りた」場合は窃盗になるため、犯罪になる。
まあ、そのケースでは「借りパチ」とは言わないが…。
関連項目
なし