外見至上主義
という意味の言葉。
「人間の価値を見た目で決める」という差別的・偏見的な考え方のことである。
ルッキズム (lookism)という言葉自体は、英語の「look (外見・容姿)」+「ism (主義)」で作られた造語である。
ルッキズムでは、人々が特定の外見の人々をより優れたものとみなす傾向が強く、そのために、特定の外見の人々に機会が奪われたり、人間関係で不利な立場に置かれたりすることがある。
例えば、身体が細くて目が大きい女性が美しいとされる場合、逆に肥満である人が外見的に美しくないとされ、その人に対する差別や偏見が生じる可能性がある。
また、求職者の採用選考において、採用担当者が容姿に基づいて判断をするという不適切な選考が発生しかねない。
ルッキズムは、外見だけでなく、性別、人種、年齢、身体的外観、障害など、多くの要因に悪影響が波及する可能性があるため、それ相応の対策が必要になる。
・ルッキズムの発生原因
ルッキズムの発生原因として、SNS、マスメディアなどによる過度な映像情報(動画・写真など)の流布がある。
過度な映像情報の流布によって、外見に対する美的観念が形成され、それが社会に広がることで、見た目に基づく差別が生まれるとみられている。
特に、大手動画配信サイトの影響が強い傾向にある。
ルッキズムは、現代におけるネットインフラの充実によって、情報化社会が高度に発展したことによる弊害とも言える。
外見に対する差別・偏見は昔から存在したが、ネットインフラの普及によって、ルッキズムがより過度に蔓延することとなった解釈できる。
・ルッキズムへの対策
ルッキズムに対する対策としては、まず、人々が持つ先入観や偏見を打破することが重要である。
方法としては、
- 自分自身の偏見を認識し、それを克服する。
- 人々が外見に基づく差別をすることがないよう、教育や啓蒙活動を行う。
- 法律の充実と法的な措置。
- 多様性(ダイバーシティ)を尊重する。
などといった方法を社会全体で実践する。
そうすることで、人々が多様な外見を持っていることを受け入れ、それを良しとする文化を作り、社会全体がルッキズムを排除することが必要となる。
外見やその他の要因に基づいて人々を判断することをやめ、人々を個人として尊重することが最も大切である。
関連項目