このページには、ドラマ「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~ Episode #6」のあらすじが書かれています。
ネタバレがありますので、
まだ本作を観たことが無い人は読まない方がいいと思います。
それでも読みたい方は、
ネタバレがあることを納得の上で、
全て自己責任でお読みください。
■MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ Episode#6 あらすじ
廃病院の地下室に男と女の二人の姿があった。
一人は殺し屋・新谷(池松壮亮)。
もう一人はフリーライターの中島葵美(有村架純)。
新谷はボロボロの状態。
葵実も額から血を流していた。
新谷は無関係の葵美を巻き込んでしまったことを謝罪する。
葵美は少し眠ると言って
ゆっくりと目を閉じた。
新谷は「おやすみなさい」と返事した。
そこへ、中神(吉田鋼太郎)率いる 暴力集団がやってくる。
寝る間も与えず、
拷問を続けるつもりだ。
葵美の目の前で 新谷への拷問が続く。
しかし、一向にICチップがどこにあるのか思い出せない新谷。
拷問の矛先は葵美へと向く!
葵美のバッグの中を出しながら 葵美に質問を続ける連中。
葵美は眠ったままだった。
中神は異変に気付く。
そう、葵美は眠ったまま死んでしまったのだ。
頭蓋骨骨折の治療中に誘拐され、
十分に治療を受けてない状態で拷問されたため、それが致命傷になったのだ。
葵美の死を悔しがる新谷。
中神は、死体の処理を命令する。
薬品で跡形も無く溶かすつもりらしい。
運ばれていく葵美。
一緒に去っていく男達。
新谷は悔しさのあまり、
狂ったかのように絶叫していた。
──そのころ、倉木(西島秀俊)、大杉(香川照之)、美希(真木よう子)たちは、とある場所にあるオフィスにやってきていた。
そこにいた津城(小日向文世)は、
新谷和彦の指紋などの調査報告書を差し出す。
「我々は大きな勘違いをしていたようだ」
その報告書は、4人のうちの誰もが予想だにしなかった1つの事実が書かれていた。
新谷和彦=新谷宏美
宏美の部屋にあった昔の指紋と、
美希が接触した記憶喪失の新谷和彦の指紋が一致。
二人は同一人物だった。
つまり、拉致された新谷和彦こそ、プロの殺し屋・新谷宏美だったのだ。
そして美希は、爆発事件の日に新谷宏美がどんな行動をとっていたのか・・・
その足取りを改めて語りだした。
一方、ぐったりとしている新谷も、美希の語りにリンクするかのように自らの記憶を巡らせ、全てを思い出そうとしていた。
(ここからは、新谷宏美の回想と美希の語りが交って語られる)
──小学生の頃
人形の首を木の針で突き刺し続ける女の子の姿があった。
「宏美は、百舌だ。」
宏美にやさしく語りかける和彦。
振り返って微笑む可愛らしい宏美。
しかし、その女の子の姿は偽り。
父親によって強制的に施されたものだった。
和彦はそれを快く思っていなかったが、宏美自身は女装が嫌いじゃなかったため小学校でも女装を続け、教師から問題視されていた。
可哀相な境遇にある弟の宏美を思い、和彦は兄として宏美を守っていこうと誓った。
宏美の殺害衝動はエスカレートし、カエルや、小学校のうさぎなどを躊躇無く殺すようになっていた。
その衝動を理解できるのは、一卵性双生児の兄である和彦だけ。
そしてついに、宏美は実の父親をアイスピックで殺害した。
兄は、宏美と口裏を合わせ、
学校から帰ってきたら父が死んでいたということにし、父親の殺害を誤魔化した。
しかし、宏美の殺害衝動はもう止める事ができなくなってしまった。
暴走しそうになる衝動のはけ口として、和彦は宏美と殺し屋として生きることにした。
和彦が仕事を請け負い、
宏美が殺す。
宏美の存在を気付かれないよう、依頼者には和彦自身が殺しをしているように思わせた。
仕事は上手くいった。
数々の殺人をこなし、
殺し屋としての名声と信頼を得た和彦は、アテナセキュリティの東から筧の殺しを依頼された。
いつものように女装をし、
チャンスを狙って筧をつけまわした宏美だったが、なかなかチャンスが訪れなかった。
喫茶店での殺害に失敗した宏美は、筧と会っていた謎の女が筧のカバンに何かを入れたのを見かけた。
宏美は女に興味を持ち、
筧に関する情報を女から手に入れようと考えて後をつけた。
しかし、雑居ビルでまかれて女を見失ってしまった。
ターゲットを筧に戻そうと引き返すと、筧が女(千尋)たちに絡んだホームレスに向かって走っていくのが見えた。
その直後、爆発が起きた。
宏美はボロボロになりながら筧を探した。
自分の手で殺せなかった苛立ちから、バラバラ死体を持っては捨て、持っては捨て・・・
その姿はまるで、死体をあさる怪物のようだった。
療養施設に入院していた少女が書いたお化けの絵…。
それは、ボロボロで髪を振り乱しながら筧の死体を探し回る新谷宏美の姿だったのだ。
バラバラになった筧の衣服から、ICチップを見つけた宏美はその場を去った。
数日後、ICチップを隠した宏美は、それを報告するために和彦に会いに行った。
すると、和彦が連中と一緒にどこかへ行こうとしていた。
嫌な予感がした宏美は、
密かに連中の車のトランクに乗り込んで後をつけた。
車が到着した時、
うまくトランクから忍び出て林の中に隠れた。
和彦が殺される。
最悪の事態を知った宏美は、急いで崖の下を覗いた。
和彦は木にひっかかって助かっていた。
それを助けようと宏美は手を伸ばす。
唯一の肉親で理解者・保護者である和彦に死んで欲しくないのだ。
だが、宏美の手が届く前に木が折れてしまった。
和彦は宏美に微笑みながら落ちていった。
宏美もその後を追って海に落ちた。
こうして和彦は死に、
宏美は記憶喪失の状態で発見され、新谷和彦として入院したのだった。
そして現在に至る。
──「お前、泣いてるのか?」
全てを思い出し、下を向いて泣いている新谷にチンピラの一人が話しかける。
ナイフを突き出し、 余裕ぶって新谷を嘲るチンピラだったが、既に手錠を外していた新谷に殺されてしまった。
驚いてチンピラたちが襲い掛かったが、あっさり捕まり、首の骨を折られた。
新谷宏美は、ゆっくりと呟く。
「お前達は死んでも償えない罪を犯した。」
「お前達は永遠に呪われる。百舌(オレ)にな・・・」
宏美の逆襲が始まった。
次々と襲い掛かるチンピラ達だが、逆に武器を奪われて殺されていく・・・。
あれ程の拷問に遭っていながら、殺しのテクニックは全く衰えていない。
記憶が戻ったことを東に報告していた部下は、血まみれでスマホを落として死んだ。
一方、葵美の死体を処理しようとしていた中神たちは、衝撃音を聞いて手が止まった。
「なんだ、なんだぁ~~?」
新たな戦いの予感に中神は喜ぶ。
血しぶきを撒き散らして死んでいく中神の部下達。
日本刀で襲い掛かる者もいたが、あっさり日本刀を奪われて返り討ち。
しかし、宏美は日本刀を使わない。
武器はアイスピック。
それこそが殺し屋“百舌”の拘りなのだ。
中神たちが駆けつけた時、そこには、ナース姿の新谷宏美がいた。
「何着てんだ!この変態野郎!!」
自信満々の中神と宏美とのバトルが始まる!
持ち前の腕力と格闘術とナイフ術で新谷と互角以上にわたり合う中神。
一時は宏美を圧倒するも、トドメを刺すには至らない。
尖った武器の使い方と身のこなしは宏美の方が一枚上!
一発逆転!!
中神は自分のナイフで自分の背わき腹を刺してしまった。
殺しの本能が宏美をニヤつかせる。
その笑みは、まさに殺し屋“百舌”だった。
窮地に立たされつつも、喜びながら逃げつつ場所を変える中神。
それをゆっくりと追う百舌。
広間で対峙する二人。
百舌のナース姿を可愛いと褒めた後、中神は背わき腹に刺さったナイフを苦しみながら根性で抜き、自らの武器として構える。
滴る大量の血。
しかし、中神は闘争心で溢れかえっていた。
出血すらモノともしない。
百舌はゆっくりとたたずんで中神を待つ。
中神の闘争心が中神を死へと走らせる。
百舌も中神を向かえ撃つ。
二人が交差し、中神のナイフが百舌を突き刺したと思った瞬間、アイスピックが中神の頚椎を貫いていた。
「あ、あれれ~~?」
驚いた中神が声を上げる。
百舌は無表情で中神を窓へ叩きつけた!
窓ガラスが無残に割れ、
百舌は頚椎に刺さったアイスピックを更に奥深くへと差し込んだ。
サディスト中神は、
それ以上のサディストによって非業の死を遂げたのだった。
──中神らを皆殺しにしたあと、
宏美は、葵美の亡骸を机の上に寝かせ、手を組ませた。
表情はどこか悲しそうだった。
そこへ、大勢の警官達が駆けつける気配。
重装備に身を固めた警官隊が次々と建物内を捜索する。
その後を、倉木、美希、大杉、津城の4人が追う。
宏美に殺された男達が次々と発見される。
ついに葵美の死体も発見されたが、
そこに宏美の姿は既に無かった。
そして、宏美の怪物性を如実に表す死体──
──中神の死体が発見された。
中神の死体は、雨ざらしで窓枠に突き刺さっていた。
まるで、“百舌のはやにえ”のように・・・。
その凄惨な光景を見て、津城はこう言った。
「バケモノが蘇ったのか」
倉木らは、黙ったまま、“百舌のはやにえ”を見ていることしかできなかった。
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■感想と考察
新谷和彦の正体が、
女装癖がある一卵性双生児の新谷宏美だったのは意外性があって面白かった。
また、かなりの強さを誇っていた中神が、あっさり宏美に殺されるところも意外性があって面白かった。
そして、まだまだ残る謎。
筧のバッグに爆弾を仕掛けた謎の女の正体が気になるところ。
次回に期待したい。
■主な登場人物
倉木尚武(西島秀俊)
公安の警察官。爆発事件で妻を失う。
事件の真相を知るべく、公安の枠を超えて行動する。
大杉・美希・津城らと同盟を結ぶことになった。
新谷和彦の正体を知り、大勢の警官隊に続いて、美希、大杉らとともに拉致現場へ乗り込んだ。
大杉良太(香川照之)
警視庁捜査第一課の刑事。
爆発事件を解決しようと躍起になっている。
倉木、美希らとともに拉致現場へ乗り込んだ。
明星美希(真木よう子)
倉木と同じく公安の警察官。
今は津城の指示で動いている。
倉木、大杉らと同盟を結び、行動を開始する。
爆破事件の直前、新谷と筧がどういう行動をとっていたのか、知る限りを語った。
新谷和彦(池松壮亮)
プロの殺し屋と思われていたが、
実際には殺しの請負だけだった。
殺しの衝動を抑えきれなくなった弟のために、プロの殺し屋としての役割を弟に与え、自身は請負人として活動した。
依頼者へは自分が殺し屋本人だと思わせ、宏美の存在を隠していた。
実は第1話で崖から落ちて既に死亡していた。
新谷宏美(池松壮亮)
本当のプロの殺し屋。
和彦の一卵性双生児の弟。
実際には妹ではなかった。
実の父親の悪癖の影響で、幼い頃から女装癖が身についていた。
尖った武器でモノを刺す性癖があり、和彦からは“百舌”と呼ばれて可愛がられていた。
ある日、アイスピックで父親を殺害し、殺人の衝動を抑えきれなくなった。
和彦の手引きで殺し屋となり、数々の殺しを成功させた。
崖から落ちた兄を助けようとして自分も海へ転落し、記憶を失う。
兄は死に、発見された自分は新谷和彦と間違われて拉致された。
中神らの拷問によって全てを思い出し、拷問場所にいた中神らを皆殺しにした。
中島葵美(有村架純)
フリーライター。
新谷の正体を知らない。
新谷の妹の日記を新谷に渡そうと接触を試みていた。
それを東、中神らに悟られ、身の危険に晒される。
重傷を負うも、倉木らによってかろうじて保護される。
しかし、病院を襲撃されて拉致されてしまう。
重傷のまま拷問を受けて死亡。
筧俊三(田中要次)
爆弾入りのカバンを持っていた男。
爆発でバラバラになった。
実はパラサイトネットの日本支部の幹部。
新谷宏美の標的になっていた。
中神甚(吉田鋼太郎)
アテナセキュリティのマーシャルアーツアドバイザー。
性格は短気で荒っぽい。
東の命令で様々な殺人と暴力的犯罪を行ってきた。
全ての記憶を取り戻した新谷宏美に殺された。
死体は、百舌のはやにえの状態で発見された。
津城俊輔(小日向文世)
警察庁警務局所属の警視正。
特別監察官の権限を持つ。
調査の結果、拉致された新谷和彦は新谷宏美であることに気付く。
倉木ら3人とともに、拉致現場へ向かった。
■このドラマの放送日・視聴率
Episode #6
よみがえる殺し屋…妹の正体は
初回放送日:2014年5月15日
視聴率:9.9%
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