【あらすじ本舗】MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~ Episode #1(1話) あらすじ

このページには、ドラマ「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~ Episode #1」のあらすじが書かれています。

ネタバレがありますので、
まだ本作を観たことが無い人は読まない方がいいと思います。

それでも読みたい方は、
ネタバレがあることを納得の上で、
全て自己責任でお読みください。

 

■MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ Episode#1 あらすじ

百舌のはやにえ

 

それは、百舌という鳥が行う
奇妙な習性のことをいう。

百舌は、捕えた獲物を串刺しにし、
食べることなく飛び去るのだ。

この習性には、多くの説があるが
何のために行われているのかは
未だに判っていない。

あたりまえだ・・・
解かるはずがない・・・
他のヤツラに・・・

オレ達の衝動が・・・

 

子供たちはパーティの真っ最中。
家の中で無邪気にはしゃぎまわっていた。

突如、救急車や消防車のサイレンが周囲に響き渡った。

興味本位で外を覗く子供達。

その無邪気な声とは対照的に、
恐るべき事態が少し前に起こっていた。

 

時刻は15時8分、場所は千代田区日比谷。

大勢の人が行き交う真昼の繁華街で、
突如爆発が起きた。

その光景は、例えるならまるで戦場。

黒焦げになった瓦礫の山と人々。

偶然カメラで現場を撮影していた若者は
慣れない実況解説の後、カメラを残して
二次被害で倒れた。

そんな中、一人の少女を看板の落下から
救った凛々しい女性の姿(真木よう子)があった。

 

100人以上の死傷者を出したこの事件に関して、
警視庁はテロリストの仕業である可能性も考え、
公開捜査に踏み切った。

爆心地にいた人の遺体を安置している施設、
監察医務院に一人の男がやってきた。

名前は倉木尚武(西島秀俊)。
警視庁公安部特務第一課警部所属。

警視庁から連絡を受け、
遺体の確認をしに来たのだった。

安置室に並べられたバラバラの死体・・・

ソレらは、もはや原型を留めていなかったが、
倉木にはソレらが妻の千尋(石田ゆり子)だとわかった。

彼を中まで案内してくれた捜査第一課警部補の
大杉良太(香川照之)は、倉木を気遣う言葉をかける。

しかし、倉木は表情を変えず、悲しむことも怒ることもせず、
公安の刑事らしい口調で、事件の詳細を大杉に問いただした。

次から次へとかけられる質問に業を煮やした大杉は
倉木に対して公安に対する不満を口にする。

倉木は、それに対しても微動だにせず、

「公安をどう思おうと俺には関係ない。」
「とにかくムダを省きたい。早く教えてくれ。」

と尋問のように大杉に言った。

しかし、それに反発した大杉は
詳細を語ることは無かった。

倉木もこれ以上訊いてもムダだと判断し、
監察医務院を後にした。

 

「何故妻は爆心地にいたのか?」

「何故妻は死ななければならなかったのか?」

「本当の真実が知りたい。」

それらの強い思いが、倉木を衝き動かし、
公安の刑事としての枠を超えさせようとしていた。

 

ある日の夜、どこかの山中の道を一台の車が走っていた。

口調からして、明らかに如何わしい人物達。

彼らの会話の内容から、
爆発事件の当事者である可能性が高い。

爆弾を仕掛けた男は、新谷和彦(池松壮亮)と言う名の
プロの殺し屋だった。

 

数十分後、その殺し屋は崖の上で
銃口を突きつけられていた。

殺し屋である新谷を始末し、
事件の真相を知るものを闇へ葬り去ろうというのだ。

トドメを刺そうとにじり寄る男たちに、
新谷はこう言った。

「お前は百舌に早贄にされる」

と。

その後、言い合いになり、
激高した男達は新谷にトドメをささずに
崖から突き落としてしまう。

 

やがて捜査は進展を見せた。

爆心地でバラバラ遺体で見つかった
もう一人の人物、フリーライターを生業とする
筧俊三(田中要次)が、爆弾所持者だと特定されたのだ。

捜査の中、渦中に公安の女性刑事が
いたことを知った大杉は、事件に公安が絡んでると睨み、
その女に接触してみることにした。

 

数日後、大杉は早朝の公園でランニング中の美女に目をつけていた。

その女は爆心地付近で少女を助けた女。

その正体は、公安部公安第二課巡査部長の
明星美希(真木よう子)だった。

彼女は事件当時現場近くにいたが、
それがただの偶然であると事情聴取で証言していた。

しかし大杉は、彼女が何らかの情報を隠していると考え、
ランニング中の彼女を引き止めたのだった。

持ち前の刑事魂で強気に迫るが、
美希は想定内であるかのように冷静に大杉をかわし、
涼しげにその場を立ち去った。

その場は行かせたが、大杉は諦めていない。

 

一方、倉木は被害者遺族でもあり、「私情を挟む」という理由で
捜査への参加を許されなかったが、
公安の刑事としての枠を超えて行動を開始。

独自の嗅覚で、筧が所属していた世界的サイバー・テログループ
“パラサイトネット”の日本支部の幹部の一人・千葉を見つけ出し、
単独での接触に成功していた。

倉木は、彼らの過去の犯罪の証拠をちらつかせ、
筧が

「近々大物を脅して爆弾が手に入る」

と言っていたことや

「受け渡しは喫茶店で女とする」

と話していたことなどを大胆且つ巧みに吐かせたのだった。

その情報は、大杉ら捜査第一課の連中すらも締め出し、
秘密主義で捜査指揮を執っている公安にもたらされるも、
倉木の強引なやり方が非難されてしまう。

しかも捜査チームに加わっていないため、
皆から顰蹙を買うだけだった。

独自に捜査して、
確かな情報を摑んでくる倉木が
気になった大杉は、
自分独自の情報ルートの人物である
鳴宮啓介(伊藤淳史)と会っていた。

倉木のことや公安のことを調べさせていたらしい。

その情報によると、倉木はゼロと呼ばれる
公安の情報収集のエリートチームにいたらしい。

また、倉木の妻も公安だったという。
倉木と結婚後、2年後に退職していた。

「何故、結婚後すぐに退職せず、2年も公安を続けていたのか?」

大杉は、その理由を知りたくなり、
調べておくように鳴宮に言いつけた。

 

ある日の夜、倉木は仕事帰りの美希に接触する。

地下道で取っ組み合い。
互いに実力行使で争うが、
肉弾バトルでは倉木の方が一枚上手だった。

強引に美希をラウンジに誘う倉木。

美希は、大杉の時と同じく、適当にあしらって
立ち去ろうとするが、嗅覚の鋭い倉木はそれを許さない。

彼に対してわずかに恐怖を感じたと美希は、
立ち去ることを諦め、爆発事件当時、
別件で新谷和彦という男を追っていたことを話し出した。

新谷は、筧の後をつけていたという。
筧は謎の女と会っていたらしい。

店から出た後、筧は誰かに気付いて
話しかけようとして走っていったらしい。

その直後、爆発が起きたという。

そこまで話してくれたこと自体に
疑念を抱いた倉木だったが、
その場は美希を開放した。
(実はこの内容自体、公安の幹部の指示で話したものだった)

 

次の日、倉木はアテナセキュリティ株式会社の
役員を調べていた。

アテナセキュリティは、数多くの企業や公共機関の施設の
セキュリティを担う業界最大手の企業。

昨晩の美希との会話で得られた情報から、
アテナセキュリティのシニアアドバイザー
東和夫(長谷川博乙)とマーシャルアーツアドバイザーの
中神甚が、今回の爆発事件と絡んでいると目星をつけたのだ。

二人は車中の会話で、
自分達が新谷の始末の黒幕であることを語った。

会話中に出てきた“ICチップ”とは何か?

事件に新たな謎が加わった。

 

倉木は、事件現場にい合わせ、
現在入院中の千尋の友人に事情聴取していた。

その情報によると、
あの繁華街で筧が千尋のもとへ駆けつけきたという。

その直後に筧の鞄が爆発し、
あの事件を引き起こしたらしい。

情報収集が終わった倉木は、
病院内で大杉とバッタリ出会う。

千尋のもう一人の友人(入院中)に事情聴取する予定だった倉木は、
その友人が死んだことを大杉から聞かされるのだった。

病院から帰る途中、二人は事件現場に立ち寄った。

そこで倉木は、数年前に起こった、
娘の事故死について語った。

実際は事故ではなく、精神的に病んでいた妻が
娘を殺したんじゃないかと疑う倉木。

大杉は、その証拠は無いという。

確かにそうだ。

倉木は言う。

「俺は、本当の真実を全て知りたいだけだ」

実は、公安にいた倉木は、
様々な事件の真実が捻じ曲げられてきたことを
この目で数多く見てきたため、
真実の断片だけではなく、本当の真実そのものを
心の底から知りたがっていたのだ。

たとえ、残酷な真実であっても…。

 

一方、都心から外れたところにある鳥居病院の一室で、
緊急搬送された男が意識を取り戻した。

その人物こそ新谷だが、
ショックで記憶を喪失し、自分が新谷であることを
忘れてしまっていた。

そこへ、親切な新人の女性記者がやってきて、
市の広報に新谷のことを載せて、
知っている人を探してくれるというのだ。

 

その一方で大杉は、
鳴宮のところへやってきていた。

倉木の奥さんが公安を辞めた理由を訊く為だ。

グラーク・アルファ

この作戦が千尋が退職した大きな理由だと
鳴宮は言っていた。

極秘すぎて作戦の詳細はわからないが、
この作戦に関わった人物は不審な死をとげたり
行方不明になっているという。

あらゆる情報に精通している鳴宮であっても、
極秘中の極秘の作戦で千尋に何があったのかまでは
どうしても分らないらしかった。

また、その作戦には“ダルマ”と呼ばれる
謎の存在が関わっているという。

ネット上でも実しやかに囁かれる“ダルマ”の存在。

果たして“ダルマ”とは?

謎めいていて不可解な存在をいぶかしむ大杉だった。

 

一方、中神は偶然、市の広報ページに掲載された
新谷の写真を見て、新谷が生きていることを知る。

数日後、鳥居病院に妹と名乗るケバい女と、
いかにも怪しい男(新谷を崖から突き落とした男)がやってきて
新谷を病院から連れ出した。

もちろん始末するためである。

だが、徐々に記憶を取り戻しつつある新谷は、
発作に見舞われながらも殺し屋としての技量を発揮し、
襲ってきた二人を返り討ちにしてしまう。

返り討ちにした男達の死体を始末すると、
男の死体から落ちた携帯の着信を見て、
新谷はもう一人の男と接触することにした。

その男は、先ほど始末した二人の男と、
以前一緒に(新谷を始末するため)車乗っていた男だった。

 

倉木は自室で黙々と体を鍛え続ける。

自分の家で起こった、娘の事故死、千尋の無言のビジョンが
倉木の脳裏を過ぎり、苦悩させる。

一体何があったのか?

千尋は何を思い、何をしようとしていたのか?

そして、何を隠していたのか?

倉木は、未だ届かない真実を求めて、
今夜も苦悩し続けるのだった。

 

一方その頃、新谷は電話した男と会っていた。

その男の証言から、自分には本当に妹がいることと、
ICチップを隠したのは自分であることを知る。

その男の策略(中神の指示)で新谷は再び始末されそうになるが、
車に新谷を捕えようとした男達とともに、やはり返り討ちにあい、
始末されてしまった。

 

一方で、美希は実家に帰ってきていた。

離婚して実家で暮らしている妹の娘達と
穏やかな夜を過ごす。

母の遺影に手を合わせる。

疲れきったその表情には、
どこか決意めいたものがあった。

姪っ子たちと一緒に布団に入り、
目を閉じる美希だった。

 

翌朝、新谷は様々な新聞に目を通し、
ニュース番組を観て、情報収集に明け暮れていた。
(その一方で、新谷の妹を騙ったケバい女も、中神によって始末された。)

自分の過去の記憶と、ICチップのありかを求めて、
記憶喪失の殺し屋は一人、街を彷徨うことになった。

 

ICチップって何?

俺の妹って誰?どこにいるの?

 

彷徨う新谷が、男のそばを通り抜ける。

何の因果か、その男は倉木だった。

倉木は殺し屋とは逆の方向に歩き始める。

本当の真実

奇しくも、正反対の二人が求めるものは
同じものなのだった。

 

MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ Episode#2へ続く

 

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■感想と考察

かつての刑事ドラマとは一線を隔した内容!

事件の悲惨な部分を隠さず映像にしているところとか、
登場人物が全然格好をつけておらず、
まるで本当に実在するようなリアリティを感じた。

見せ方や演出はドラマ特有のもので格好をつけているが、登場人物たちはとても自然体で格好をつけていない。

本当に役の人物になりきっていると思える。

また、爆発事件の回想シーンでは、
倉木がそのまま回想の世界に入り、
映像の中の一人の人物になってシーンが展開していく。

まるで、映画さながらの演出の出来ばえ。
海外ドラマさながらの表現の緻密さ。

すごいとしか言いようがない!

放送直後、話題騒然となり、
次の日の昼に緊急再放送が行われたのものうなづける。

 

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■主な登場人物

倉木尚武(西島秀俊)
公安の警察官。爆発事件で妻を失う。
事件の真相を知るべく、
公安の枠を超えて行動する。

倉木千尋(石田ゆり子)
尚武の妻。爆発事件の爆心地で
バラバラ遺体で発見された。

大杉良太(香川照之)
警視庁捜査第一課の刑事。
公安の倉木のやり方に反目するも、
気になって彼の過去を爆発事件とともに調べていく。

新谷和彦(池松壮亮)
爆発事件の真犯人。
始末されそうになるが、九死に一生を得る。
一時期、記憶喪失になっていたが、
再び襲われて記憶を取り戻し、復讐を開始する。

明星美希(真木よう子)
倉木と同じく公安の警察官。
爆心地にいたのは偶然と言っていたが、
実は別の任務で現地に来ていた。

鳴宮啓介(伊藤淳史)
人が良さそうな、交番に勤務する警察官。
大杉に頭が上がらない。
実はあらゆる時事情報に精通したプロの情報収集家。
大杉の依頼で公安の倉木や筧を調査していた。

筧俊三(田中要次)
爆弾入りのカバンを持っていた男。
爆発でバラバラになった。
実はパラサイトネットの日本支部の幹部。

東和夫(長谷川博乙)
今回の事件の黒幕的存在。
新谷を始末し、ICチップを手に入れようと
様々な命令を下す。

 

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■このドラマの放送日・視聴率

Episode #1
都心で起きた爆弾事件…妻を失った公安のエースVS記憶を失った殺し屋
初回放送日:2014年4月10日
視聴率:13.3%

 


 

MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ Episode#2へ続く

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