【あらすじ本舗】失恋保険~告らせ屋~ 10話

このページには、ドラマ「失恋保険~告らせ屋~ 10話」のあらすじが書かれています。
※ドラマの正式名称は「四つ葉神社ウラ稼業 失恋保険〜告らせ屋〜」

ネタバレがありますので、
まだ本作を観たことが無い人は
読まない方がいいと思います。

それでも読みたい方は、
ネタバレがあることを納得の上で、
全て自己責任でお読みください。

 

■失恋保険~告らせ屋~第10話あらすじ

case:10 余命3ヶ月の恋

 

───第一中央病院の204号室。

そこには、顔色の悪い女性がベッドで横になっていた。

彼女の名は小峯諒子(西田奈津美)。

元美大生の彼女は、ベッドに横になりながら、
虚ろな表情をしていた。

末期の肝不全で、余命三ヶ月だという。

そんな彼女に話しかけ、元気づけようとする1人の若い男がいた。

男の名は木下翔(瀬戸康史)。
この病院に勤務する研修医である。

今回、「失恋保険」加入のために四つ葉神社の地下室を訪れたのは、
その若き研修医だった。

余命三ヶ月の彼女への告白。

一見、無謀とも思える恋だったが、
彼の話によると、彼女が助かるには肝臓移植しかないという。

本来は、両親から肝臓移植を受ける予定だったが、
その両親が病院へ向かう途中に事故死してしまったため、
彼女は絶望し、自分には生きる資格がないと思っているという。

その理由から、彼女と適合するドナーが見つかっても、
彼女は他の人に順番を譲っているというのだ。

翔は、そんな彼女を放っておけず、
自ら告白して成功すれば、彼女に生きる望みができ、
肝移植手術を受けてくれるんじゃないかと思い、
失恋保険に加入しに来たというのだった。

余命三ヶ月なので時間が無いと焦る翔。

翔のプロフィールの調査結果によると、
彼は施設で育った天涯孤独の身らしい。

彼の写真を見ながら、ルーク(城田優)はこう言った。

「覗きに行こう、彼の心の闇を。」

女性看護師に扮して病院に潜入したマル(福田沙紀)は、
諒子から、翔が既に告白していた話を聞く。
「私にはもったいない」
と、まんざらでもない様子の諒子だったが、
余命が短い彼女は彼の告白を断ったという。

また、事故で死んだ両親の自宅を売ったお金が1億ほどあり、
自分は生きる資格が無いので、死後に施設へ寄付するという話を聞き出していた。

一方、ルークは翔の素性を調べていた。
翔はあちこちの消費者金融から借金しており、
1000万にも膨らんでいるという。

 

消費者金融の取立人を避けて帰宅した翔は、
婚姻届けを取り出し、自分の名前を記入していた。

ルークはあらかじめ、翔の部屋に隠しカメラをセットしていたため、
その様子をパソコンでマルと一緒に確認することができた。

告白がまだ成功していないのに、
なぜ婚姻届けに名前を記入するのか?

その答えは───

─── 告白が成功すれば結婚して財産が翔に入ってくる。

告白が失敗しても、失恋保険で掛け金300万の10倍の3000万円が入る。

どっちに転んでも、翔には大金が入る仕組みだ。

それが事実なら契約違反ということになるが、
契約違反を証明するためには、
「翔が諒子を愛していない」
という心の奥底を証明しないといけない。

つまり、立証は不可能。

マルは怒って、全てを諒子にバラそうとするが、
ルークは、諒子を更に絶望へ追いやることになり、
そのまま死なせることになると言ってマルを止めた。

ルークの見解によると、
翔は服装も地味だし家賃の低いアパートに一人暮らし。
ギャンブルにおぼれているワケでもないので、
とても金遣いの荒い男には見えない。

では、借金1000万は何のために?

ルークは、翔の心の闇の奥底に、
僅かだが光る何かを感じ取っていた。

 

─── 経過報告のための呼び出しがあったため、
翔はBARクローバーに来ていた。

そこでルークは、ハゲワシやハゲタカについて
翔に話をした。

死肉をむさぼる彼らは、強欲の象徴として扱われるが、
実は、自然界においてとても役に立っているという。

死肉を処分することで、腐敗による病原体の蔓延を事前に防いでいる──と。

「何が言いたいんですか?」

「一見強欲に見える存在も、何かの役に立っている時もある。
人間もそうだといいんですけどね。」

ルークの言葉をいぶかしむ翔だったが、
ルークの次の言葉に、かなり動揺した。

「あなたは何を焦っているんですか?
彼女を救いたいから?それとも自分を救いたいから?」

翔はルークの言葉にいら立ち、
出されたグラスを倒してこう言った。

「あんた、四つ葉神社の関係者か?
俺のことを調べている時間があったら、
さっさと告白の時間を指定しろ!俺にはもう時間が無いんだ!」

そして翔は、勢い余って椅子を倒したことに驚きながらも、
バーから立ち去った。

翔は、その帰りに取り立て屋たちに襲われた。

「次、金作れなかったら、内蔵もらうぞ」

そう言い捨て、取り立て屋たちは去っていった。

殴られて倒れ、苦しんでいたところに
四つ葉神社からメールが届いた。

 

告白の時間です

明日午前11時
第一中央病院まで
お越し下さい

失恋保険

 

翔は諒子を呼び出し、婚姻届けを見せながら告白した。

断られると思った翔だったが、
諒子は何と告白を承諾した。

しかし、結婚するからには隠し事をせず、
全てを話してほしいと言い、カルテを差し出した。

そのカルテは翔のものだった。

驚く翔の前に、ルークとマルが現れ、説明した。

翔の「時間が無い」とは自分自身のことだった。

実は翔は下垂体腫瘍(ガン)であり、余命は数ヶ月。
その影響で視界が悪くなっていたのだ。

高額の借金は、治療のための費用。

人を救うために医者を目指していたのに、
自分が入院する立場になってしまい、悔しかったという。

で、余命のうちに自分が医者としてできることは、
ドナーになること。

不幸中の幸いか、翔は脳以外は極めて健康で、
臓器移植のドナーになるにはもってこいだった。

そして、自分と適合する患者を見つけて
その患者のために医者として残された時間を費やそうとしたのだ。

その適合する患者こそ、諒子だったのだ。

しかし諒子は、自分は生きる資格は無いと絶望し、
ドナーを拒否する患者だった。

暗闇と絶望の中にいる彼女は、
翔と同じ立場にいたのだ。

なので、翔は、彼女に心を開いて生き延びて欲しいと、
懸命に治療と介護を続けていたのだった。

でも、彼女の心は暗く絶望し、死を受け入れたままだったため、
最初の翔の告白はアウトだった。

そんな時、四つ葉神社の話を聞いた翔は、
こう考えた。

「告白が成功したら、親族として生体肝移植が可能になる。」

「告白が失敗しても、保証金で無理やり生体肝移植をさせられる。」

と。

翔は、助からないと判った自分の身体で、
自分の身近な人を助けられるのなら、
助けようとするだろうと語った。

それは、妹のために貯血するルークの、
今までの行き方にも通ずる考え方だった。

だが、肝心な部分を偽っていると、
翔はルークから指摘された。

それは、翔は彼女を本当に愛するようになったこと。

彼女を愛したからこそ、
本当のことが言えず、自分の病状を隠していたのだ。

翔は医者として全うして死にたいと考えていたが、
患者であった諒子を愛してしまった。

もうすぐこの世を去ってしまう自分には
人を愛する資格はないと考えていたのだ。

だから隠した。

しかし、既にルークたちによって事実を知らされていた諒子は、
生きることを諦めず、翔と生きていくことを既に決意していた。

だから、結婚に承諾したのだ。

つまり、翔は、回りくどいことをしなくても、
隠さずにすべてをそのまま諒子に告白すればよかっただけだったのだ。

ただし、彼女のドナーは翔自身ではなく、
別のドナーであることが条件。

結婚して共に生きていくのだから、
翔がドナーになっては意味がない。

「今まで、私を支えてくれてありがとう。
今度は私が先生を支えるから」

諒子は涙ながらに語り、翔の手を握った。

膝を落として男泣きする翔だった。

 

── 四つ葉神社地下。

補填内容を確認すると、
「どんな手を使ってでも諒子に俺の肝臓を移植させろ!」と書かれていた。

愛するが故に伝えられなかった言葉。

紆余曲折の末、2人は結ばれたが、
2人の未来はいばらの道。

借金返済は何とかなったものの、
翔の下垂体腫瘍は余命を宣告されるほどのもので、
簡単に治るものではない。

2人は最先端の医療を求めて、
アメリカに渡ったという。

「希望を捨てない限り、希望の光は道を照らし続ける。
そしていつか、奇跡は起きる。」

そんな言葉を残して、四つ葉神社を後にするルーク。

「奇跡か…オレも立ち止まってはいられないな…」

 

失恋保険~告らせ屋~ 11話へ続く

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■感想と考察

患者と医者(または看護師)が医療を通じて恋愛状態になることを
ナイチンゲール症候群と言いますが…。

今回のケースはナイチンゲール症候群というより、
不器用な若者同士の青春群像劇といった感じでしたね。

翔が医者じゃなくても成り立つ話でしたから。

 

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■主な登場人物

・香月 歩(かづき あゆむ)29歳 城田優
本編の主人公。四つ葉神社の裏稼業「失恋保険」の調査員。
通称:ルーク
普段は、聖桜大学で動物生態学准教授として講義している。
恋愛心理の達人。貯血の理由は、妹のため。
ボンベイ型という2千万人に1人しかいない、
非常に稀な血液タイプであるため、肉親以外からの輸血はほぼ期待できない。
そのために貯血を繰り返していた。
今回、同じ考え方を持った翔に共感はしたものの、
「一方的な考え方でもある」と自分を重ねつつ翔を諫めた。

・丸山 円(まるやま まどか)20歳 福田沙紀
四つ葉神社で巫女のアルバイトをする女子大生。
通称:マル
“センスの良さ”を買われ、トラコに調査員としてスカウトされた。
加入者に対する恋愛工作実行係で、「失恋保険」を都市伝説的に宣伝する担当でもある。
恋に関しては現実的ではあるものの、
やはり恋する女性を応援したい気持ちは強く、
相手の女性に共感することが多い。

・戸倉英太郎(とくら えいたろう)40歳 古田新太
四つ葉神社の宮司で、ゲイ。裏稼業として営む「失恋保険」の元締め。
ルークとは、恋愛保険業を立ち上げる前からの知り合い。
恋愛話に弱い傾向にある。

 

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■このドラマの放送日

case:10 余命3ヶ月の恋

初回放送日:2011年6月9日

 


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