オランザピンとは?効果・副作用・禁忌などについてわかりやすく解説

オランザピン(英: Olanzapine)は、統合失調症の治療に用いられる非定型抗精神病薬である。


※画像はイメージです。

オランザピンの主な商品としては「ジプレキサがある。
(規制区分は劇薬、処方箋医薬品。糖尿病に禁忌。)

統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想)と陰性症状(無気力、無感情)の両方に効果があり、躁うつ病の躁症状にも効果がある。

オランザピンは、一般的には知られていない薬品名だったが、2023年3月に東京都台東区で発生した「4歳次女中毒死殺人事件」で、加害両親から被害者に対してオランザピンが日常的に投与されていたことが判明した。
(2024年2月時点では、小児へのオランザピンの投与は、安全性が確立されていないため禁忌とされている。)

そのため、オランザピンのキーワードが大手検索エンジンで大量に検索され、検索ボリュームが急上昇し、世間に知られるきっかけとなった。

それでもやはり、使用の用途上では一般的とは言えない薬品名であるため、再度事件等が発生しない限り、専門家や有識者以外からは、やがて忘れられていく名前だろう。

 

■オランザピンの作用機序(作用のメカニズム)

オランザピンは非定型抗精神病薬であり、ドーパミン受容体、セロトニン受容体に対し高い親和性を有していることが判明している。

ドーパミンD2受容体とセロトニン5-HT2A受容体の両方に作用すると考えられている。
(※2024年2月現在では、まだオランザピンの作用機序は完全に解明されていない。)

具体的には、ドーパミンD2受容体を遮断することで、陽性症状を改善するんじゃないかと考えられている。

一方で、セロトニン5-HT2A受容体を遮断することで、陰性症状を改善するとも考えられているが、これについてもまだ確定的ではなく、研究者の間でも議論が続いている。

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■オランザピンの効果・効能

オランザピンは、統合失調症の陽性症状と陰性症状の両方に効果がある。

具体的には、幻覚、妄想、被害妄想、思考障害、不眠、興奮、無気力、無感情などの症状を改善する。

また、躁うつ病の躁症状にも効果があり、興奮、易刺激性、膨張感、誇大妄想などの症状を改善する。

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■オランザピンの副作用

オランザピンの主な副作用は以下のとおり。

  • 眠気
  • 体重増加
  • 口渇
  • 便秘

これらの副作用は、通常、服用を続けることで身体が慣れ、徐々に軽減されていく。

まれに、錐体外路症状(体の動きがぎこちなくなる)、高血糖、低血圧などの副作用が出ることがある。

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■オランザピンの禁忌

オランザピンは、統合失調症や躁うつ病の治療に有効な抗精神病薬であるが、いくつかの禁忌がある。

1. 昏睡状態の患者

オランザピンは、昏睡状態を悪化させる可能性がある。
そのため、昏睡状態の患者には禁忌である。

2. 中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者

オランザピンは、中枢神経抑制剤の作用を増強する可能性がある。
そのため、バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者には禁忌である。

3. 成分に対して過敏症の既往歴のある患者

オランザピンの成分に対して過敏症の既往歴がある患者は、重篤な過敏症反応を起こす可能性がある。
そのため、禁忌である。

4. 重篤な肝障害のある患者

オランザピンは、肝臓で代謝される。
オランザピンの代謝が障害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
そのため、重篤な肝障害がある患者には禁忌である。

5. 無顆粒球症の患者

オランザピンは、白血球数減少、特に好中球減少を引き起こす可能性がある。
そのため、無顆粒球症の患者には禁忌である。

6. 閉塞隅角緑内障の患者

オランザピンは、瞳孔散大作用を有するため、閉塞隅角緑内障の患者には禁忌である。

7. 妊娠中または授乳中の女性

2024年2月現在、オランザピンの胎児への安全性は確立されていない。
また、オランザピンは母乳に移行することが確認されている。
そのため、妊娠中または授乳中の女性には禁忌である。

8. 小児への使用

2024年2月現在、オランザピンの小児に対する安全性と有効性は確立されていない。
そのため、小児への使用は禁忌である。

オランザピンの服用を検討している場合は、医師に上記の禁忌について必ず相談しましょう。

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■オランザピンの服用方法

オランザピンは、通常、1日1回、朝食と一緒に服用する。

服用量は、症状に合わせて調整する。

通常、成人には5mgから10mgから開始し、必要に応じて最大20mgまで増量される。

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■オランザピン服用時の注意事項

オランザピンを服用する前に、医師に他の薬を服用しているかどうかを医師に伝えて判断を仰ぐこと。

前述したが、オランザピンは、妊娠中または授乳中に服用することは禁忌である。

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■オランザピンの費用

オランザピンの費用は、商品や錠剤の大きさによって異なる。

例えば、ジプレキサは先発医薬品であるため、1錠あたりの単価が数十円~200円台と高い。
最も小さい錠剤の2.5mgのものでも、1個あたり数十円するため、1箱(28錠)の場合だと2000円以上の価格になる。

一方で、後発のジェネリック医薬品の方が先発医薬品よりも安価であり、
1錠あたりの単価は10円台~数十円台が相場となっている。

もちろん医療保険が適用されるので、ジェネリック医薬品の場合は、更に安くなる。

 

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■オランザピンと他の抗精神病薬の比較

オランザピンは、他の抗精神病薬と同様に、前述のとおりの効果と副作用がある。

オランザピンは、他の抗精神病薬と比べて、体重増加や錐体外路症状の副作用が出やすい傾向がある。

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◆参考資料

医薬品インタビューフォーム ジプレキサ®錠2.5mg、5mg、10mg、15mg、20mg

https://www.info.pmda.go.jp/go/interview/2/630111_2259006F1098_2_001_1F.pdf

オランザピン (Zyprexa) | 薬の情報

Olanzapine - StatPearls - NCBI Bookshelf
Olanzapine is a second-generation (atypical) antipsychotic medication. The FDA has approved this medication for schizoph...

■関連項目

なし


 

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