インクルーシブ社会をわかりやすく言うと、
多様性が認められ、当たり前に存在・生活できる社会
のこと。
性別・人種・国籍・民族・出身地・社会的地位・障害の有無など、人は様々な属性・個性を持っている。
(ダイバーシティ 多様性の概念)
インクルーシブ社会とは、様々な属性・個性を持つ人たちが、分け隔て、制限、差別などの不当な扱いを受けず、地域に当たり前に存在して生活できる社会のことを言う。
インクルーシブ社会は、日本独特の言い回しの造語であり、英語では「インクルージョン (inclusion)」と言う。
意味は「包括」「包含」「包摂」である。
ちなみに、インクルージョンという言葉は、2015年9月25日の国連サミットで採択された「SDGs」において、169の達成基準(2030アジェンダ)の中で40回も出てくる言葉である。
・インクルーシブ社会の実現に必要な取り組み
インクルーシブ社会の実現に向けては、以下の取り組みが必要である。
◆多様性の理解と尊重
インクルーシブ社会を実現するためには、まず、多様性の理解と尊重が重要である。
さまざまな属性やニーズを持つ人々が存在することを認識し、それぞれの違いを認め合うことで、排除や差別をなくしていく考え方が必要。
◆社会のアクセシビリティの向上
すべての人が社会に参加・貢献するために必要な環境が整備されている必要がある。
例えば、障害のある人々が利用しやすい交通機関や公共施設の整備、高齢者や子育て世帯が利用しやすい社会サービスの充実などが求められる。
わかりやすい例として、バリアフリー化がある。
バリアフリー化の推進により、障害者や高齢者など、移動や生活に困難を抱える人々が、より快適に社会参加できるようになる。
◆人々の意識改革
インクルーシブ社会を実現するためには、人々の意識改革も必要である。
この件に関しては、ダイバーシティ(多様性)を理解・尊重することと密接な関係がある。
これまでの社会では、障害のある人や高齢者、外国人など、マイノリティーとされる人々は、社会から排除されることが多かった。
こうした意識を改め、すべての人々が平等に受け入れられる社会を目指す必要がある。
◆継続的な取り組み
こうした課題を解決するためには、継続的な取り組みが必要である。
政府や民間企業、市民社会が連携して、インクルーシブ社会の実現に向けた取り組みを進めていくことが重要である。
継続的な取り組みは、SDGsに準ずるものであり、さまざまな取り組みを通じて、少しずつでも実現に向けた歩みを進めていくことが大切です。
関連項目