かつて存在した
短文投稿型のSNSの名称
(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
である。
現在の名称は「X」(エックス)となっている。
ツイッターは、2006年7月15日にアメリカのObvious社(後のTwitter社)からリリースされた。
名称は英語の「tweet」(つぶやき、さえずり)を由来とし、それを青い鳥のアイコンが象徴する形で表現されていた。
140文字を上限とする短文投稿によるリアルタイムな投稿は「ツイート」と呼ばれて親しまれ、画像や動画なども合わせて投稿できるということで爆発的な人気を誇った。
その手軽さと高い機能性ゆえに、ネットニュースやエンターテインメント、ビジネス、教育などのトレンドをいち早く知ることが出来るということで、さまざまな分野で利用されていた。
長らく、大手SNSの代名詞とも言うべき活躍をしてきたツイッターだったが、2022年1月~10月28日までに行われたイーロン・マスク氏によるTwitter買収(計440億ドル(約6兆4000億円))によって、Twitter社は上場廃止となり、非公開会社となった。
その後、イーロン・マスク氏は前CEOを含めた取締役9名を全員解任し、Twitter社の従業員の大量解雇(約6200人)を行ったため、全世界的に様々な影響が出てしまうこととなった。
その結果、2022年12月には、Twitter社の主な収入源だった大手広告主100社のうち72社が広告出稿を取り止めたため、社の収入は激減した。
(この後、2023年4月には、Twitter社はX社に吸収されて消滅し、X社がTwitter(現・X)を管理運営している。)
また、翌年の2023年7月初旬、当時のTwitterの閲覧にログインが必須になったことや、当時のTwitterアカウントを持つユーザーの機能が制限されたことなどに伴う、メディア的な混乱が起きた。
そのため、混乱と同時期に、Mastodonなどの代替サービスへツイッターのユーザーが流れることになった。
特に影響が大きかったのが、株式会社Meta社がリリースした短文投稿型アプリ「Threads(スレッズ)」である。
Threadsは、Instagram(インスタグラム)に付随するサービスであり、テキスト投稿の最大文字数としてはツイッターの上位互換の機能を誇っている。
また、インスタグラムのユーザーを、そのままThreadsに移行することが可能になっている。
インスタグラムのユーザーは、2021年末の時点で全世界で12億人にも達しており、それらのユーザーの一部がThreadsを利用するようになったため、Threadsのユーザーは爆発的に増え、前述の混乱期にツイッターから離れたユーザーも取り込む形となった。
(リリースから4日で、Threadsのユーザー数が1億人を超えた。)
そのため、ツイッターはスレッズにお株を奪われることとなってしまった。
それを受け、X社は、株式会社Metaに対し、知的財産権侵害の訴訟を示唆する連絡を弁護士を通じて行ったとネットメディアによって発表されていた。
2023年7月23日、イーロン・マスク氏によるTwitterブランドからの脱却が告知された。
2023年7月24日、Twitterのロゴが青い鳥からXに変わり、同年7月28日には、ツイッターの名称も「X」に変わった。
これによって、サービス名は「X」となり、現時点ではURLに「twitter」の文字が残されているのみである。
いずれ、URLも「x.com」へ変更になる予定で、Twitterブランド名が完全に消える日は近い。
関連項目