基盤
という意味を表す言葉である。
ニュース等で「インフラ整備が~」などと使われる。
英語の infrastructure(インフラストラクチャー)を省略した、日本独自の呼び方である。
(そもそも、infrastructureという言葉自体が、infra(下部)+structure(構造)を足して作られた言葉であるため、英語圏ではインフラと略して呼ばれることは無い。)
インフラという言葉は、意味的に自由度が高い。
そのため、使い方によっては、
インフラの対象となるモノが変わってくる。
以下にインフラの対象例を挙げておく。
◆ネットインフラ
インターネット通信に必要な基盤。
- インターネット通信回線
 - プロバイダ
 - ルーター
 - 端末(パソコン、スマホ、タブレットなど)
 
◆通信インフラ
電話やインターネットを含めた通信に必要な基盤。
- ブロードバンド回線
 - 携帯電話回線
 - 電波の中継局
 - 通信網または通信設備
 
◆ITインフラ
IT(Information Technology)に必要な基盤。
- サーバー
 - ルーター
 - スイッチングハブ(HUB)
 - LANケーブル
 - OS
 - ミドルウェア
 - サーバーソフトウェア
 - アプリケーションソフト各種
 
サーバー~LANケーブルまでは物理的なハードITインフラ、OS~アプリ各種まではソフトITインフラと分けることもできる。
◆生活インフラ
生活する上で必要な最低限の基盤。
- 電気
 - ガス
 - 水道
 
ただし、上の3つは、ライフラインという呼び方の方が一般的であるため、生活インフラという言葉が使われるのは稀である。
また、以下のモノも広義では生活インフラと呼ぶことができる。
- 病院
 - 学校
 - 公園
 - 福祉施設など
 
◆交通インフラ
交通に必要な基盤。
- 道路
 - トンネル
 - 信号機
 - 橋
 - 鉄道
 - バス(自治体運営)
 - 空港
 
◆産業インフラ
産業の持続と発展に必要な基盤。
- 鉄道
 - 道路
 - 上下水道
 - 送電網
 - 通信施設
 - 港湾
 - ダム
 
◆社会インフラ
社会の物理的基盤となる公共的・公益的な設備、施設、構造物のこと。
- 道路
 - 鉄道
 - 上下水道
 - 発電所
 - 電力網
 - 通信網
(テレビ・電話・インターネットなど) - 港湾
 - 空港
 - 水路
(灌漑(かんがい)など) - 治水施設
(ダム、水門など) 
他にも、経済インフラや社内インフラなど、様々な形でインフラという言葉を使うことができる。
以上のように、インフラという言葉は自由度が高く、使うカテゴリや分野などによって、インフラの対象がころころ変わる。
故に、インフラは、
- 基盤
 
という意味で覚えておけば、ほぼ間違いない。
下部構造という意味でも間違いではないが、場合によっては意味が通じないこともあるので、“基盤”こそが一番無難な意味と言える。
関連項目
 
