科学を装うモノ
のこと。
別名、似非(エセ)科学。
科学的根拠がないにも関わらず、
- 健康になる
- 病気が治る
- 賢くなる
などのうたい文句と、科学的裏付けがあるような説明がなされているモノを、シニカル的に批判した言葉がニセ科学である。
・ニセ科学の定義と判断基準
ニセ科学の提唱者は、
日本の物理学者の菊池誠 氏。
氏いわく、
ニセ科学の定義は疑似科学とほぼ同じ、
「科学じゃないモノを、科学的な裏付けがあるかのように装っている。」
というもの。
しかし、疑似科学という言葉は、
フィクションの娯楽作品の中にしばしば登場する、
“明らかに偽物または嘘だとわかっている”モノや設定
に対しても使われる。
しかも、それがしばしば称賛されることもある。
そこで、よりシニカル的で、ネガティブなイメージを付与するという目的で、
“ニセ科学”
という言葉を用いたとしている。
しかし、科学じゃなかったら
なんでもニセ科学なのかというと、そうではない。
例えば、オカルトや超常現象は、カテゴリ的に単体としてはニセ科学とは言えない。
また、間違っていた仮説や解釈もニセ科学ではない。
要するに、ニセ科学かどうかの
判断基準は、
“科学的だと装っているかどうか”
にある。
現実に、科学的根拠と裏付けが全くない、ニセ科学の商品が世の中に出回り、消費者に大きな損害を与えているケースも多々ある。
菊池氏は、それを科学者のひとりとして、とても憂いていたのである。
・ニセ科学とされる事例
- 有用微生物群(EM菌)の効果・効用
(電気製品の機能向上、寿命延長、結界発生、イジメがなくなる、等)
- 「脳内革命」春山茂雄 著
(精神論に近い内容) - 水素水(H4O)の健康への効能
(実は気のせい) - ホメオパシー
(プラシーボ(思い込み)効果のみ) - デトックス効果をうたう健康法
(医学療法とは別の方法のこと)