西暦2000年ジャストに
世界中のコンピューターが
狂いだして誤動作が起きる問題
のこと。
別名「Y2K」。
(Y=Year 2K=2000 すなわち2000年問題の略語)
原因は容量倹約による、西暦の下2桁のみでのプログラム運用。
実際には対策が事前に施されて、世界的な2000年問題は起きなかった。
・2000年問題の原因の詳細
1990年代当時、多くのコンピューターソフトが、西暦を下2桁のみで記録、運用していた。
例えば、西暦1989年は“89”、1965年は“65”など、下2桁であっても、パッと見でも、西暦何年か一目瞭然だからだ。
しかも、2桁で管理できるということは、データ上では、演算処理でも容量的にもやさしい。
なので、西暦の上2桁を“19”で固定し、下2桁のみで管理することは、当時のコンピューターでは世界的に当たり前だった。
しかしながら、2000年になると、下2桁が“00”になってしまう。
そうなると、コンピューターは“00”を1900年だと誤認してしまい、年を扱うプログラムに大きな狂いが生じる。
証券取引所などの大企業のメインフレーム、すなわち大型コンピューターに使われるプログラムですら、下2桁で管理しているものが当時は多かった。
それが、世界中のコンピューターで起きるとなれば、世界的に大きな混乱が起きることは火を見るよりも明らかだった。
なので、2000年問題が懸念され、取り挙げられて、大いに騒がれたのも当然のことだった。
・具体的にどう対策されたのか
具体的な対策は、
上2桁の“19”の固定を無しにして
西暦を管理するようにした
というもの。
対策自体は、至極単純。
また、ソフトウェアの数は膨大ではあるものの、インターネットで修正パッチをダウンロードして対策できるソフトウェアは問題なかった。
しかしながら、メインフレームや大容量サーバ群などの大型コンピューターの根幹プログラムはそうはいかない。
世界中のソフトウェアのエンジニアが日夜対策に励んだという。
これによって、2000年問題のような事態が懸念されることはなくなり、2000年になった時点でも、結果的に大きな問題が発生することはなかった。