激しい流れ
という意味。
“たぎり”という言葉に漢字を当てると、“激り”または“滾り”となる。
どちらの漢字を当てても意味は同じだが、激という漢字の方が、“たぎり”の意味を理解しやすいだろう。
つまり、物事や心情などの
激しい動きを表現する言葉が“たぎり”なのだ。
・たぎりの用法
たぎりは、たぎるという動詞を名詞化した言葉。
なので、用法としては、
- 血のたぎり
- 火山の下の溶岩のたぎり
- やかんの中の煮え湯のたぎり
といった感じになる。
「血のたぎり」以外は、
いまいちピンとこない表現となる。
やはり、“たぎる”という動詞で表現した方が、一目瞭然で理解しやすい。
- 血がたぎる
- 怒りがたぎる
- 濁流が川をたぎる
- 油が煮えたぎる
例を挙げてみると、
理解のしやすさが顕著。
「濁流が~」の表現で、“たぎる”を使うのはピンとこないかもしれないが、用法としては正しい。
まあ、これに限っては、「たぎり流れる」といった表現にしたほうがイメージしやすいかもしれない。
漫画や小説の中でよく見かける、
「血がたぎる」
という表現は、
心が昂ぶって心拍数が上がり、血流が早くなるということ。
要するに、興奮しているということだ。
興奮しているという状況(心情)を、“たぎる”という別の言葉を使って短く表現している。
しかも、あからさまに興奮している状況を表現するのではなく、あくまでも内なる心情を表現するにとどめている。
「いつだって、たぎってる」
某、喧嘩師の言葉が脳裏に浮かぶ・・・。
その表現力は素晴らしく、某師の心情と生き様を表現するのに実に的を射た言葉と言えよう。