無関係のヤツが利益を横取りすること
という意味である。
日常的によく使われる、余りにも有名な諺(ことわざ)の一つである。
漁夫の利の語源は、古代中国の書物「戦国策」(全33篇)のうちの一つ、「燕策」(29~31篇)の中に書かれた故事に由来する。
その故事の内容とは、
“シギ(鷸)とハマグリ(蚌)が争っているのを見かけた漁夫(漁師)が、両方とも捕まえて利を得た。”
というものである。
この故事を“鷸蚌(いつぼう)の争い”と言い、これこそが「漁夫の利」の語源の由来。
それが転じて、
第三者が利益を横取りする
という意味の諺として使われるようになったワケである。
ちなみに、漁夫の利の意味を英語に訳すと、
- profiting while others fight
(他者が戦ってる間に利益を得る)
となる。
(profitingとは、動詞 profit (利益を得る) の動名詞形。)
なお、漁夫の利の諺と類似の表現が英語にもある。
- Two dogs fight for a bone, and the third runs away with it.
(一本の骨のために2匹の犬が争っていたら、3匹目の犬が現れて持ち去ってしまった。)
3匹目の犬にとっては、まさしく漁夫の利である。(笑)