干支(えと)十二支 2015年(平成27年)は未(ひつじ)年

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2015年の干支はひつじ年ですね。

記事タイトルにも書かれていますが、干支のひつじは漢字で“未”と書きます。

普通、ひつじは漢字で“羊”と書きますよね?
ではなぜ、

干支ではひつじを“未”と書くのか?

今回は、ひつじと未に関する話を書こうと思います。

皆様の参考になれば幸いです。

 

■干支でひつじを“未”と書くワケ

干支で、羊を表す漢字を“未”と書くのは、

12の方角8番目にあたる未(ひつじ)
覚えやすくするため(ひつじ)の意味を当てはめた

からです。

古代中国において、無学な庶民に干支十二支を覚えさせるのに、動物の名前を当てはめることは都合が良かったと言われています。

そういった理由から、12の方角や時刻を表す十二支に動物の名前の読みを当てはめて使うようになったというワケです。

では、なぜ8番目になったのか?

干支の伝説では以下のとおりです。


◆干支十二支で未が8番目に来る理由

未(羊)が干支の8番目に来る理由は、道に迷ったからです。

普段の羊は、羊飼いや牧羊犬の指示のもと、群れで行動する動物です。

なので、普段は道に迷うことなどありませんが、干支になるための羊は、自分だけで神様のいる場所まで行かなければなりませんでした。

しかし、道のりが遠かったため、道に迷ってしまったのです。

ようやく神様のもとへたどり着いた羊でしたが、順位は8番目でした。

干支の羊のエピソードはこんなところですね。

しかし、まだ疑問がひとつ残ります。

そもそも、“8番目の方角”って何よ?

って、理由を知らない人は思いますよね?

理由を知らない人は、こちらの項目を要チェックです!(笑)

 

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■未の語源は「曖昧」の“昧”

漢字の“未”は、音読みでは「み」。訓読みは「ひつじ」です。

語源由来辞典によると、未の原字は「曖昧」の「昧」から来ているそうです。

漢字の「未」は、まだ枝が伸びきらずにいる木の部分を描いたもの。
『漢書 律暦志』では、「昧曖(まいあい)」の「昧」と解している。
これには、果実が熟しきっていない未熟な状態を表すという解釈と、「暗い」の意味で植物が茂り、暗く覆っている状態を表しているという二通りの解釈がある。
『説文解字』では「味」の意味とし、果実に味が生じ始めた状態と解釈している。
本来の意味からすれば、果実が熟しきっていない状態と考えるのが妥当であろう。
この「未」を「ヒツジ」としたのは、無学の庶民に十二支を浸透させるため、動物の名前を当てたものであるが、順番や選ばれた理由は定かではない。

引用元:語源由来辞典

 

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■12の方角と名前について

そもそも昔の方角というのは、古代中国から伝わったものでした。

その方角は全部で12あります。

太古の昔、中国では木星の運行によって方角を決めていました。

木星は、約12年で天球を一周します。

つまり、1年ごとに一つの方角を決め、それを12作ることによって、一周分の方角を決めたのです。

で、それが日本に伝わったのです。

古代中国の習わしこそが、12の方角の由来というワケですね。

で、方角の名前は、

干支に登場する動物の名前12の方角に対して
北から時計回り
順番に当てはめたもの

なのです。

ちなみに、干支の方角を東西南北にあてはめると、

卯=東
酉=西
午=南
子=北

となりますが、厳密にはもっと広い方角をカバーしています。
(例えば、子は北北西~北北東くらいまで)

なお、未の方角大体、南西~南南西の間くらいです。

 

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■干支と昔の時刻

さて、ここまで読んだら、ピーンと来た人も多いと思います♪

そう、昔の時刻です。

昔の時刻も干支十二支で書いていました。

1日24時間を12の刻で表したのです。
つまり、一刻ごとに2時間。

ただし、0時から始まるのではなく、23時から始まります。

対応させると、以下のようになります。

=23時~1時
=1時~3時
=3時~5時
=5時~7時
=7時~9時
=9時~11時
=11時~13時
=13時~15時
=15時~17時
=17時~19時
=19時~21時
亥=21時~23時

「草木も眠る丑三つ時」は、(1時~3時)の間を4分割した3つ目の時間帯午前2時~2時半を指します。

なるほど、確かに深夜ですね。

現代はともかく、人工的な照明が道路などに無い当時は、満月が出ていない限り真っ暗な時間。

とても静かな時間帯ですね。

誰が言い出したか知りませんが、上手く表現したものです。

 

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■干支・方角・時刻対応表

干支と方角と時刻の対応表を作りました。

これさえ見れば一目瞭然ですね♪

ちょっと見えにくいですが、
中の緑色の円の中に時刻が書いてあります。24時間表記です。

干支の方角に関しては、指す範囲が少しアバウトです。

例えば、卯の方角は東ですが、東北東から東南東の間も含まれているのです。

まあ、方位磁針が無かった時代なので、「大体、この方角」という感覚だったのでしょうね。(笑)

 

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■干支と西暦対応表

対応表につきましては、かなり長くなってしまったので、別記事として独立させて、こちらのページへ移動させました。

ご了承願います。

 

では、今回はこの辺で。

 

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