本や雑誌、新聞などを買っても、
机や棚の上に置いといて読まないこと。
「積んでおく」または「積んどく」という言葉に、読書の“読(どく)”を合わせて作った造語である。
具体的には、
まだ読んでない本や雑誌などが山積みになっている状態を指す。
あなたのご家庭内でもありませんか?
いつの間にか山積みになっている本や雑誌を。
邪魔にならない場所に積んであるのなら、何も言うことはない。
しかし、積ん読の場合は、普段日常的によく使う場所、例えば、テーブルや机の上に、無造作に本や雑誌を放置する。
しかも、それを同居人が片付けようとすると、
「後で読むから」
と片付けを拒否し、結局読まずに放置する。
ある意味、非常に性質が悪い習慣と言える。
■積ん読の意味と用法
冒頭でも書いたが、
積ん読(つんどく)の意味は、
本や雑誌、新聞などを買っても、
机や棚の上に置いといて読まないこと。
端的に言うと、
本を片付けられない人が、やらかしてしまう状態
を指す。
また、積ん読は“積読”(つんどく)とも書く。
基本的に、“積ん読”“積読”の両方とも、日本語の「積んどく」または「積んでおく」と掛けた表現で、基本的な意味と読みも同じ。
ただし、“積ん読”と書く場合は、
“積読”する人に対する侮蔑の意味が少し込められている。
周囲の人から、だらしがないって思われているからである。
次に、言葉の用法は以下のとおり。
- 「とりあえずここに積ん読け」
- 「積ん読いて後で読もう」
など。
まあ、実際には、上のようなことをわざわざ口には出さず、ただ無言で“積読する”だけだと思われる。
■なぜ積ん読が起こるのか?
実は、積読(積ん読)をする人に限って、やたらと本を読む読書マニアだったりする。(笑)
そういう人たちは、
本の整理に関してはちゃんとやると思えるのだが・・・。
ではなぜ、
積ん読が起こるのか?
それには、主に以下の4つの理由がある。
・1.後で読むつもり
これが最も多い理由。
大体はそのまま放置となる。
言い訳にしか聞こえないが、本当に後で読む人もちゃんといるので、いい意味でも悪い意味でも、この理由で積ん読する人がほとんど。
・2.とりあえず置いとく
根底には「後で読むつもり」という意思があるようだが・・・。
本を買った状態でちょうど帰宅した時に、別の用事を優先しなければならず、読むのを後回しにせざるを得ない状況が発生した時にやってしまうことが多い。
例をあげると、
- 急に電話がかかってきた。
- 食事が丁度できたから食べる。
- 見たかったTV番組が丁度始まった。
など。
余程興味がそそられる内容の本じゃない限り、「後で読むつもり」と同様に、積ん読してしまうことが多い傾向にあるようだ。
・3.買ったから満足
意外と多いのがこの理由。
ずっと欲しかった本をようやく買ったのに、家に持ち帰った時点で、
「後で読もう」
あるいは、
「とりあえず置いとく」
の状況に変わってしまうことで起こる。
こういうケースの場合、
買った時点で
既に欲望が満たされてしまっている
ことがほとんど。
故に、肝心の「本を読む」というところがあまり重視されなくなっているのが原因と言える。
なかなか手に入らない本の場合に起こりうるケースである。
・4.本当に忘れていた
これも、読書マニアに多いケースのひとつ。
本を買うことが日常的になっている読書マニアの場合、特別欲しい本じゃなくても、何気なく本を買ってしまうことがあります。
それはまるで、
コンビニで雑誌を買うのと同じ感覚。
ポーンと買い物かごに入れる感じ。
本屋で目についた本を、値段だけ確認して手頃なら買ってしまいます。
で、帰宅したらそのまま積ん読。
三日後には、
買ったことすら忘れているのです。
愛読書がいくつもあり、蔵書も多いにも関わらず、買ったことすら忘れている本が多々ある。
信じられないことだが、
これこそが、
読書家や読書マニアの恐ろしいところ。
ここまでくると、積ん読はある種の“病気”と言っても過言ではないだろう。
■積ん読を解消する方法
「本は生ものじゃないから腐らないし、そのうち読むつもりだし♪」
そんな甘ったれた考えの行き着いた結果が積ん読。
そんな積ん読を解消する方法は果たしてあるのか?
もちろんある。
とても単純な話。
本を処分すれば良い。
現在までに積ん読状態にある本は、ハッキリ言って不要!
古本屋などへGOする方が多少はお金になって得と言える。
ただ、
全く読んでいない本を
いきなり全部処分するのは
やっぱり気が引ける・・・
という気持ちはわからなくはない。
そこで、
- 積ん読状態の本の仕分け
をすることで解決できる。
具体的な方法は以下のとおり。
1.まずは、小説と小説でないものと分ける
小説は作家が大物に化けると、小説自体にプレミアがつく可能性がある。
なので、小説は持っていても良い。
2.次に、小説でない本を仕分ける
具体的には、小説でないものを、
発売から2年以内の本と2年以上前の本で仕分ける。
2年という区切りは、本の有用性を確認する上で丁度いい区切りの期間だから。
3. 2年以上前の本を仕分ける
2年以上前の本については、
本の表紙や目次を見てみて、将来的に長く役に立ちそうな情報が載ってそうな本だけ残し、残りは処分する。
例えば、辞書や百科事典、料理本など、学術的、または一般家庭に有用な本は、例え2年以上経っていても使えるし、改訂版が出てもしばらくは使える。
なぜなら、情報そのものが生きているから。
しかし、雑誌やエッセイなど、その期間または時代に流行ったことの情報しか載ってない本は、情報そのものが古くて使えない可能性が高いので処分する。
4. 2年以内の本を仕分ける
2年以内の本については、特別に集めていない限り、雑誌や著名人のエッセイなど、流行りものの本は処分する。
流行物は廃り物という言葉があるように、本の内容も廃れる。
故に、将来にわたって使えそうな有益な情報が載っていないなら、さっさと処分しよう。
5.地図の本の仕分け
ロードマップなど、地図の本に関しては改訂版が出ない限り有効と言えるが、カーナビやスマホの地図アプリが非常に優秀な今、地図の本の有用性は少々弱くなっていると言える。
そこで、地図本に関しては、スマホやカーナビ、PCが無い人以外で、2年以上前の地図モノを持っている人は、捨ててしまっても構わないだろう。
以上が、積ん読状態の本の仕分け方である。
さて、ここまで読んでみても、
「いや、まだ処分したくないんだよ!」
そう思う人もいるだろう。
でも、処分しなかったら本は溜まる一方。
それこそまさに、積ん読!
積ん読状態を解消するには、何らかの形で処分するしかない。
本とは、結局のところ、
読もうが読むまいが、
本は使われなければ不要になる。
なので、積ん読の本が数百冊に達して処分自体がかなり面倒になる前に、捨てる決断をしておく必要がある。
そう、最も必要なのは、断捨離(だんしゃり)の心。
どうしても捨てるのが嫌なら、部屋を一つ書庫にでもして、そこに本を整理して保管しておくべきである。
あるいは、本専用の賃貸部屋を借りるとか。
まあ、そこまでする人は、ほとんどいないだろうが・・・。
■処分できないなら読むしかない!
さて、読んでない本を処分できない人は、マメに本を読むようにする必要がある。
(まあ、それができないから積ん読になるのだろうがw)
たまった本をマメに読む方法はケースバイケースで様々。
だが、一番効率がいい方法は、
- 通勤・通学時間中に本を読む
これがとても効率がいい。
(ただし、電車やバスを利用している人に限る)
よく電車内でスマホや携帯をいじっている人を見かけるが、
スマホや携帯をいじるのは、
必要最低限にしておけばいい。
で、その代わりにたまった本を読む。
それくらいのことで、
ずいぶん積ん読が解消される。
例え数ページしか読めなかったとしても、いつかは本を読破できるだろう。
■まとめ
- 積ん読(積読)とは
本や雑誌、新聞などを買っても
机や棚の上に置いといて読まないこと
- 積ん読(積読)は積んだ本と
「積んでおく(積んどく)」を掛けた言葉
- 積ん読と書く場合は
軽蔑の意味が込められている
- 積ん読の解消法は
「すぐに読む」または「処分する」
- 「すぐに読む」方法は
通勤・通学時間を利用して読む
- 本を処分する際の決め手は
「出版されて2年以上経ってるか」
「情報が生きているかどうか」
の二つ
- 地図は改訂版が出たら買い換え
後で古い方を捨ててOK
以上。
さて、長々と書いてしまったが、全て、あなたが快適な読書ライフをおくれるようにするためのアドバイスである。
まず、読まない本は買う必要はない。
「ちょっと欲しいな」
と思ったくらいの本は、
実はそんなに必要じゃない本と言える。
買う前に一度、よく考えよう。
そして、
本当に必要で読みたい本だけ買い、その日のうちに1/3くらいまで読んでおくようにしよう。
まずは途中まで読んでおけば、時間を置いても、また続きを読む気になれる。
意外と心理的効果も大きいのが理由である。