ひな祭りの有名な歌、
「うれしいひなまつり」の2番の歌詞に“おだいり様”と書かれていますよね。
この“おだいり様”とは一体誰のことなのか?
気になりませんか?
実は“おだいり様”とは、
ひな人形の1段目の殿と姫の二人
のことを表します。
(正しくは、殿の方を雄雛(おびな)、姫の方を女雛(めびな)と呼びます。)
二人セットで“おだいり様”と呼ぶのです。
「えー?!おだいり様って男の方じゃないの?」
「姫は、おひなさまじゃないの?」
と思った方は大勢いらっしゃると思います。
しかし、おだいり様=殿、おひなさま=姫 は、残念ながら間違いです。
まあ、歌の2番目の歌詞に出てくるので勘違いしている人が非常に多いようですね。
(どうやら、「うれしいひなまつり」の作詞家のサトウハチロー先生が勘違いしていたのが原因のようです。)
それはともかく…
おだいり様=1段目の殿と姫の二人
であることを覚えておいてくださいね。(笑)
ちなみに、おだいり様の“だいり”は、漢字で“内裏”と書きます。
内裏とは天皇が住む高貴な宮殿のこと。
かつてはそこで、執務や儀式などが行われました。
つまり、おだいり様とは、内裏に住んでいる高貴な人たちのことを表します。
だから、雛壇の一番上に飾るんですね。
(ヒエラルキーが一番上ということ。)
なお、うれしいひなまつりの歌の2番目の歌詞に出てくる“おひなさま”とは、
雛壇に飾る雛人形全部
のことを表しています。
決して、一段目の姫のことだけを言っているのではありません。
まとめると、
- おだいり様=一段目の殿と姫の二人
- おひなさま=雛壇に飾る雛人形全部
となります。
知らなかった人は、この機会にしっかりと覚えてくださいね。
忘れた方は、またこのページを読んで思い出してください。(笑)
では、今回はこの辺で。
PS:
雛人形の由来や起源については、こちらのページをご覧ください。
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